教育のためのTOC国際認定プログラム2013・第3日

研修の三日目、今日はクラウドを学びました。教育のためのTOCと本家TOCで唯一共通しているツールがクラウドだと言われていますが、根本は同じだけれど実はやはりTOCfEの方がよりシンプルに削ぎ落とされています。そして、個人的にはクラウドは一通りのトレーニングを受けていたのですが、これまでやっていたクラウドは本家TOCの方のクラウドだということが分かりました。

これまで何度も対立という言葉を使ってきましたが、単に対立と言っても誰かと誰かの対立(外部対立)を扱うこともあるし、誰かの葛藤(内部対立)を扱うこともあってそれは区別する必要があるということも分かりました。なぜならば、内部対立というのは言ってみれば個人の心の内面の問題であり、アプローチの仕方を工夫しなければならないからでしょう。

TOCでの質問の表現は、それが翻訳に起因するものなのかもしれませんが、多少きついなと思えるところがあり、特に誰かの内部対立を解消しようとしてファシリテーションするためには相当の配慮(相手に寄り添う気持ち)が必要だということも分かりました。これがビジネスの場であったり、あるいは学びたいという人に対するトレーニングの場であればそれほど気にすることでもないんでしょうけどね。なので、ここはTOCという理論だけではなくプラスアルファ他の手法で補った方が(これを理論の実装と表現すると私はしっくりきます)うまく行くケースがあるのではないかと感じました。

あと、これはクラウドに限らないのですが、複数人で実践する場合にファシリテータは愚直に(つまりしつこいくらいに)質問を繰り返すとうまく行くということも分かりました。特に何かの要素を思いつく限り列挙するという場合、2~3個挙がるとその良し悪しきに関わらず安心してしまう傾向があり、そこで質問をやめてしまうと本当は出てきたはずの要素が出てこなくなる可能性があります。なので、60秒くらい待っても何も出てこなくなるまで粘り強くやるというのが重要ですね。

尚、今夜は半オフィシャルの懇親会があり60名ほどのメンバーが集まりましたが、食事もそこそこに各テーブルで内部対立のクラウドが始まりました。途中席替えがあり、最初のグループで作り始めたクラウドは完成できなかったそうですが、後半のグループで途中から見させてもらったクラウドは見事に完成し、解決策を見出すことが出来ました。内部対立のクラウドでしたので、当事者の方は新たな発見があるたびに笑顔が増しておられました。個人的にはこんなにリアルに切実な問題が解決した瞬間を目の当たりにしたのは初めてです。これは大変励みになりました。

「居酒屋の会話」というと重たい気持ちで悩みや愚痴を言い合い、でも日付が変われば元通りというのが常ですが、飲みながら楽しく建設的な議論ができ、しかも場合によっては解決策が生み出せるというのは驚異的ですね。



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