情報処理技術者試験の論文試験に受かるには

ITコーディネータの吉田聖書よしだみふみです。

9月も半ばとなりました。
情報処理技術者試験を受ける方は
そろそろ準備に本腰を入れ始める頃でしょうか。

部下に受験させる立場の方は
そろそろお尻を叩く頃かもしれませんね。

ITの仕事に携わったばかりの方は
ITパスポートや基本情報技術者試験を
中心に受験されるでしょうが、
30歳を過ぎたら是非高度区分の試験
特に論文の試験に挑戦したいもの。

今では論文試験を受けるのに
年齢制限はありませんので、
別に20代で受験してはいけない
ということもありませんし
20代だから受からない
ということもありません。

ですが経験年数という意味では
圧倒的に30代以上は有利です。
これは間違いありません。
もちろん30歳を過ぎたら
誰もが受かるかというとそうでもない。

やはりコツはあって
それなりの対策は必要だろうと思います。

(1) 論理的な文章を書く訓練

論文対策と言っても
必要としている内容は人それぞれで、
そもそも論理的な文章を書けないと始まりません。
論理的な文章というのは
ロジックが正しい文章ということです。

残念ながらこれについては
いわゆる過去問や対策本では
カバーしていない領域ですので、
ここを何とかしたいという人は
試験前の対策として何かを取組むのではなく
文章トレーニングの書籍などを参考に
普段から意識して文章を書き、
身に着けていくしかないと思います。

ですが、論理的な文章が書けるようになれば
論文試験以外の場でも文章が生きてきますので、
時間とお金をかけてでも
取り組む価値はあろうかと思います。

(2) 過去問を使った午後Ⅰ対策

さて、その上で何をするかということですが、
良く参考書などで触れられている「準備論文」は
私は個人的にあまりお奨めしません。

書いてはいけないということはないですが、
「準備論文は最低何本は書こう」といったものは
手書きで文字を沢山書く練習にはなったとしても、
かけた労力の割に得られるものが少ないと思うからです。

私がまずお奨めするのは
過去問を使った午後Ⅰ対策です。
もちろんこれらの問題を解くには
専門知識が必要になりますので、
それが足りないなと思う方は
教科書的に単元の解説をしている
参考書を一読すると良いでしょう。

午後Ⅰ対策では、
過去問をたくさん解くことによって
専門知識を身に着けると同時に
受験しようとしている区分が想定している
「対象者像」及び「役割と業務」
について理解を深めます。

(3) 経歴の棚卸

それと並行してやっておきたいのが
経歴の棚卸です。
これについては
「たまには経歴の棚卸をしよう」
でも書きましたが、
この記事はあくまでも職務経歴書に書く経歴の話で、
論文試験対策としての棚卸は少し違います。

まずは普通にこれまで経験した
ITの業務やプロジェクトを列挙し、
そこでどんなことをやったかを書きます。
それに加えて午後Ⅰ対策によって理解した
「対象者像」を持ち、
「役割と業務」を担当していた人のことを
記憶を辿って思い起こします。

そしてその人が
困難に直面した時に何をしたか。
あるいは、困難に陥らないように何をしたか
ということを書き出していきます。
きちんとした文章でなくメモ書きで構いません。
実はこの記憶の整理が
論文試験で生きてきます。

これをやっておかないと
いざ白紙の解答用紙を目の前にすると
手が動かないのです。

(4) 過去問を使った午後Ⅱ対策

経歴の棚卸までできたら、
最後の仕上げは
過去問を使って午後Ⅱの準備をします。
これは過去問を使うとはいえ
問題を解くこととは少し違います。

既に経歴のリストは手元にありますので、
午後Ⅱの設問を見て全体のアウトラインを書きます。
これは設問から見出しを抽出する練習になります。

そして設問(ア)部分については下書きをします。
ここはどのような出題であっても
書く内容はそれほど変わらないからです。
ポイントは(3)の準備において
想起した人になり切るということです。

出題の傾向は過去問から掴めるはずですので
こういうタイプの出題だったら
あの時のことを書こうというのを
決めておくと良いと思います。

実際の試験会場で…

試験が始まったらまず2問とも問題文をザっと読み、
それぞれがどのタイプの出題なのかを見極めます。
そしてどの問いにどの経歴が使えるのか、
どのパターンが得意なのかを加味して
回答する問いを決定します。
ここまでで1~2分くらい。

次にメモ欄を使って
アウトラインを3分くらいで書いてしまいます。
あとは準備してきた人物像になり切って
その人なりの判断基準、考え方を
論理的に展開していく。
私はこのように取り組んできました。



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