サマータイム導入見送りへ、今後の論点とは

ITコーディネータの吉田聖書よしだみふみです。

以前、今度こそサマータイムの導入なるか
という記事を書きまして、
サマータイム導入について考えてみました。

そこに9月27日、自民党が2020年に向けた
サマータイム導入は難しい
との見解を示したというニュースが
流れてきました。

夏時間、しぼむ機運 元五輪相「東京五輪導入は困難」

総合的に判断して、
仮に和暦を廃止したとしても
サマータイム導入の影響は
大きいと考えていましたので
個人的にはその見通しを歓迎します。

ただ、直近の導入を見送ったとしても
将来的な導入の可能性まで消えたわけではなく、
今後の事業開発・システム開発においては
サマータイムの考慮というものが
必要になってくるという意見もあります。

既に考慮していなければおかしいとまで
言い切っている過激な意見も見られましたが、
さすがにそこまでは言い過ぎかなと思います。
自民党でも今後の論点を整理するようです。

それは東京都の小池知事も同様で
オリンピックに拘るのでなければ
検討の価値はあると表明しています。
小池百合子知事、サマータイム導入に慎重 「IT技術者を怒濤のように…」

さて、今回のサマータイムの騒ぎの中で
情報システムの対応についての困難さばかりが
強調された感じがあります。

確かに、その点は強調しても
し過ぎるということはないと思いますが、
実際にサマータイムを導入する際に
見過ごすことが出来ない
もっと重要な側面があります。

それは業務的な取り決めをどうするか、です。
2時間少ない日、2時間多い日の1日をどう定義するか、
その間に発生したトランザクションを
どちらの日付に属させるか、などです。

既存の業務というのは
様々な調整の結果の上に成り立っています。
ですので、そのバランスが崩れるということで
全てをもう一度調整し直さなくてはいけないことになります。

特に、関係する他社との調整は
かなりの時間と労力を要するのではないかと
推測しています。

情報システムは
そういった業務上の取り決めの上に
構築されているものですので、
改元や2000年問題のように
情報システムだけを対応すれば済む
というものではないのです。

純粋に技術的な話として、
情報システムだけ
サマータイムに対応させる
というのは多くの識者が言うように
難しい事ではありません。

本当に難しいのは
サマータイムに対応したことで
業務に支障が出ないかということや、
実際に業務に支障が出てしまった場合の
コンティンジェンシープランを立て
バックアップ(代替手段)を用意しておき、
その時に備えて訓練をしておくことでしょう。



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