おかげさまで昨日9月1日に創業して満10周年を迎え、11年目がスタートしました。また、法人としても第4期がスタートしました。ここまでやって来れたのも周りの皆様の温かいご支援があればこそであると感謝しています。
こういうスタイルで仕事をしていると、よく「独立のきっかけは何だったんですか?」という質問を受けます。私はつい、その質問の意図を確認もせずに答えてしまうのですが、きっかけは勤務していたソフトハウスの解散です。私は中途で入社したのですが、その頃に随分と大きな赤字を出していたようです。
同僚や先輩のほとんどは新たな勤務先を見つけて転職しました。一部の同僚が独立しましたが会社員に戻ったと聞いています。私は元々いつかは独立して仕事をしたいと願っていましたので、ちょっと早いなとは思ったけれども一旦会社に就職してしまうと独立し難いかもしれないと考え、その会社の役員方の後押しもあり、思い切って独立の道を選びました。
解散当時は私はあるソフトハウスにアウトソーサーとして常駐していましたが、その契約を法人間から個人との契約に切り替えるという形で最初の仕事を頂くことが出来ました。そこからは現場で知り合った方の紹介を受けたり、元上司に呼ばれたり、エージェントを利用したりとギリギリ仕事をつないできました。
本当にあの時は全く何も解っていなかったと思います。多少なりとも解っていたら独立していなかったでしょう。もちろん今だって解っていると言うつもりは全くありません。むしろ独立したからこそ可能になった経験や出会いがあったのは確かです。
例えば、資格もそうです。会社員時代には資格には全く興味がありませんでした。でも独立してやっていくには資格が必要だと認識し、中でも上級システムアドミニストレータを取得した際には合格者のコミュニティである通称JSDGにも参加しました。また、独立事業者が集まるインディペンデント・コントラクター協会(IC協会)にも加入しました。独立するといわゆる同僚とか先輩といった概念がありませんので、外に出て様々なコミュニティに顔を出すしか人脈を拡げる方法が無いんですよね。それらのコミュニティを通しての出会いは自分にとって財産だと思います。
ところで、独立当初はずっとフリーのエンジニアとして個人事業主を貫くつもりでいましたが、一方でこのままで良いのだろうかという漠然とした不安や焦りのような感覚を覚えるようになりました。ちょうどその頃、いつもお世話になっているIC協会のセミナー等で、活躍されている諸先輩方の話を聴く機会が何度かあり、徐々に自分も法人化しようかなと考えるようになりました。
法人設立当初は大丈夫かなと思う局面もありましたが、結果的に主体的に考えることも多くなったし、ビジネスという観点では動きやすくなったと思います。なにより個人の時と比べて信頼されやすくなったという実感もあります。私にとっては第二創業ともいうべき法人化がまだ軌道に乗ったとは言えないものの、以前より展望が開けてきました。
今後とも引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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