チームとグループの違いって??

最近書かれたネット記事か最近発売された書籍のテーマなのか分かりませんが、ここ最近「チームとグループの違い」についてのトピックを良く目にします。(ネットを検索すると真新しいテーマではないようですね。)

別にそのこと自体は良いのですが、言葉の違いというのを本来の単語の意味の違いを指しているのか、あるいは業界用語のようにビジネス上の意味付けの違いを指しているのかが気になっています。きっとそれは私が世の中を斜めに見ているせいかもしれません。そこで、一度辞書に立ち返ってその違いを整理してみたいと思いました。

ロングマンを引くとまず「team」はこう書かれています。

a group of people who have been chosen to work together to do a particular job.

ああ、なるほどと思いました。ざっくり意訳すると「ある作業を共同で行う目的で選ばれた人のgroup」となります。そして定義の中にgroupが出てきます。
一方の「group」はこうなっています。

several people or things that are all together in the same place.

あるいは

several people or things that are connected with each other.

つまり「同じ場所にいる人または物の集まり」あるいは「お互いに関係のある人または物の集まり」ということです。

こうやってみると確かにチームとグループは違いますね。ちょっとスッキリしました。


※ 引用部出典:the Longman Dictionary of Contemporary English Advanced Learner’s Dictionary

そういえば、良いルールって何だろう?

世の中にはルールと呼ばれるものがいっぱいあります。規則や規定なども含めるともっといっぱいありますよね。中には「何でこんなルールがあるんだ!」と叫びたくなるようのものもあると思います。では、良いルールってどんなルールなんでしょう?診断サービスの企画を練っていく過程でそんなことがふと頭をよぎりました。

ルールと言っても、社会一般におけるグローバルなルールから、学校や家庭内のローカルなルールまで様々ですが、ここでは主に会社など組織のルールについて考えてみたいと思います。組織のルールと言ってまず思いつくのが「就業規則」ですが、もっともっと身近な業務ルールや作業手順まで範囲を広げてみましょう。

私が様々な現場にお邪魔してよく聞かされる話として「ルールはあるけど守られていない」というものがあります。なぜ、ルールが守られないのでしょうか。あるいはなぜ、守られないルールが存在しているのでしょうか。表面的には様々な理由が考えられますが、一つ思いつく根本的な理由は「ルールが現実的でない」あるいは「合理的でない」というものです。

そこから出てくる言い分は、例えば「ルールを守りたいのはやまやまだが、いちいちルールを守っていたら作業効率が低下する」とか、「こんな不条理なルールには従う必要はない」とか、「守ったところでどうにかなるものではないし、今のやり方で問題ない」など、捉え方は人それぞれだろうと思いますが、こういうのを一括りにして従業員のモラルの問題として片付けてしまいがちではないでしょうか。

仮にそうだとしても、それで従業員のお尻を叩いたり、鼻先にニンジンをぶら下げたりしても効果が出るものではないでしょう。今の私の考えでは、良いルールというのは「守られるルール」、逆に悪いルールというのは「守られないルール」だと思っています。

確かに、組織を運営するに当たっては組織ごとに「あるべき姿」あるいは「あるべきルール」というものがあるでしょう。しかし、それを全てそのまま実際のルールとして運用しようとしてしまうと、組織の成熟度によっては理想と現実のギャップが大きすぎるということが起こり得ます。

一般的なマネジメントシステムにおいては、ルールというのは一回作って終わりというのではなく、状況の変化に応じて適宜見直していくものとされています。ですので、組織の成熟度に応じて守れる大きさのルールから始め、それが守れるようになったらルールを改定し、それを繰り返すことで「あるべき姿」に近づけるといった工夫が可能です。

「あるべきルール」という目標を大きく持つことは大切なことですが、そこへ一足飛びに到達することを考えるのではなく、「守れるルール」という中間目標を細かく設定し、達成状況をウォッチしながら徐々に前進していければ良いのではないでしょうか。


制約理論先進国の事例に圧倒!

日付は変わってしまいましたが、本日、西新宿でTOCfEの月例勉強会に参加してきました。いつものような事例発表もあったのですが、今日は特に、海外での事例を紹介してくださった方がいました。

例えば、ポーランドでは幼稚園でTOCfEの使い方を教えていて、例えば単純なブランチとしては、童話などの物語を読み聞かせて、物語の進行に合わせた挿絵をカードにしたものを物語の順番に並べさせるといったことをしているようです。そしてなんと驚いたことに、幼稚園の先生たちが簡単に教えられるように、TOCfEのツールを教えるためのキットが作られているということで、今日は実物も見せてもらいました。(残念ながら写真を撮り忘れたので、どこかで入手できたら後日掲載したいと思います。)

このキットはレジャーシートの素材にツールのフレームが描かれているもので、水や汚れに強く、多少乱暴にしても壊れにくく、持ち手がついているので持ち運びにも便利になっています。興味せていただいたのはブランチのシートとクラウドのシートでした。書かれている言葉はさすがにポーランド語なのだそうですが、間もなく英語版が発売されるとか。日本語版、作ろうかな…。というか、ある意味言葉を書かなければ、それだけで万国共通になると思うのですが。

さて、日本がTOCfEが上陸してまだ3年なのに対して、こういったTOCfEの先進国というのはもう20年近く取り組んでいるのだそうです。教育現場、特に幼児教育の現場には当たり前のように定着しているようです。日本ではまだそういった取り組みは盛んではありません。ということはまだまだこれから日本は良くなっていく可能性があるということなのかもしれませんね。