そういえば、良いルールって何だろう?

世の中にはルールと呼ばれるものがいっぱいあります。規則や規定なども含めるともっといっぱいありますよね。中には「何でこんなルールがあるんだ!」と叫びたくなるようのものもあると思います。では、良いルールってどんなルールなんでしょう?診断サービスの企画を練っていく過程でそんなことがふと頭をよぎりました。

ルールと言っても、社会一般におけるグローバルなルールから、学校や家庭内のローカルなルールまで様々ですが、ここでは主に会社など組織のルールについて考えてみたいと思います。組織のルールと言ってまず思いつくのが「就業規則」ですが、もっともっと身近な業務ルールや作業手順まで範囲を広げてみましょう。

私が様々な現場にお邪魔してよく聞かされる話として「ルールはあるけど守られていない」というものがあります。なぜ、ルールが守られないのでしょうか。あるいはなぜ、守られないルールが存在しているのでしょうか。表面的には様々な理由が考えられますが、一つ思いつく根本的な理由は「ルールが現実的でない」あるいは「合理的でない」というものです。

そこから出てくる言い分は、例えば「ルールを守りたいのはやまやまだが、いちいちルールを守っていたら作業効率が低下する」とか、「こんな不条理なルールには従う必要はない」とか、「守ったところでどうにかなるものではないし、今のやり方で問題ない」など、捉え方は人それぞれだろうと思いますが、こういうのを一括りにして従業員のモラルの問題として片付けてしまいがちではないでしょうか。

仮にそうだとしても、それで従業員のお尻を叩いたり、鼻先にニンジンをぶら下げたりしても効果が出るものではないでしょう。今の私の考えでは、良いルールというのは「守られるルール」、逆に悪いルールというのは「守られないルール」だと思っています。

確かに、組織を運営するに当たっては組織ごとに「あるべき姿」あるいは「あるべきルール」というものがあるでしょう。しかし、それを全てそのまま実際のルールとして運用しようとしてしまうと、組織の成熟度によっては理想と現実のギャップが大きすぎるということが起こり得ます。

一般的なマネジメントシステムにおいては、ルールというのは一回作って終わりというのではなく、状況の変化に応じて適宜見直していくものとされています。ですので、組織の成熟度に応じて守れる大きさのルールから始め、それが守れるようになったらルールを改定し、それを繰り返すことで「あるべき姿」に近づけるといった工夫が可能です。

「あるべきルール」という目標を大きく持つことは大切なことですが、そこへ一足飛びに到達することを考えるのではなく、「守れるルール」という中間目標を細かく設定し、達成状況をウォッチしながら徐々に前進していければ良いのではないでしょうか。



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