常識という壁の向こう側

1月16日付の日本経済新聞1面(及び11面)に不確定性原理が成り立たないケースが発見されたという記事が掲載されていました。私は普段の仕事の上では直接関係のないトピックではありますが、理系の学部で量子物理学をかじった者としてはなかなか衝撃的で興味深いニュースです。どのくらい衝撃的かというと、物理学の教科書が書き換わるくらいと記事には書かれています。

不確定性原理なんて私たちの日常生活では耳慣れない言葉ですよね。しかもなんだか難しそう。詳細な解説は専門書に譲りますが、大雑把にいうとミクロの世界では「観察」すなわち「測定」という行為そのものが対象に関与してしまうため、正確な測定ができないという原理です。よく歌を歌うとき、一人で練習の時は歌えるのに、みんなの前に出るとうまく歌えなくなるのに似ていますね。似ていませんか?失礼しました。とにかく原理というのは「そういうものだ」として片づけられてしまうものであり、いわば「常識」です。

しかし、その常識が覆ったというのです。不確定性原理という殻を破ることができれば、例えば電子などの微粒子の正確な位置が測定できるということになります。電子の正確な位置を知ることができれば、研究及び実験によって電子を細かくコントロールすることができるかもしれません。電子をコントロールできればいったいどんな世界が待っているのでしょうか。なにしろこれまで常識では不可能とされていたことが、ある条件の下では可能となったのです。

今後この分野の研究は急激に進むでしょう。コンピュータが当たり前のように私たちの生活の中に入り込んできたように、この分野の研究の成果も当たり前のように私たちが利用する日が来るかもしれません。もし常識だからという理由で原理という壁に挑戦しなかったなら、このような発見はなかったと思います。私たちも是非見倣って常識とされていることに疑問を持つことから始めたいですね。

2012年仕事始め

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、私は仕事柄、稼動の日程はクライアント先に依存するのですが、今年はクライアント先の仕事始めが1月4日なので(以前のクライアントより早いです)、ちょっと早いですけど本日を仕事始めとしました。もちろんまだ体を慣らす程度です。ちなみに元日だった昨日は完全にオフラインの日で、一切ネットに接続しませんでした。年に1日くらいはそういう日が有っても良いかなと。

皆さんは一年の初めに計画を立てるタイプでしょうか。私の場合は計画と言うには忍びないものですが、ざっくりとした計画は立てています。昨年の仕事納めの後に、昨年の計画と実績を振り返りました。昨年は東日本大震災という大きな出来事もありましたし、仮にそこまで大きく無かったとしてもそれこそ想定外の出来事によって年初に立てた計画が頓挫することは良く有ることですよね。かといって全く何も達成できなかったということも無いと思うのです。――中にはそれではダメだと言う主義の方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそれでも良しとしています。

ですから私は、達成出来た事と出来なかった事とをちゃんと振り返って新しい年の計画に反映するようにしています。出来なかった事については、何故出来なかったかという原因を探ると同時に、そもそもそれをやりたかったのか、今からでもやりたいのかということを考えるようにしています。それほどやりたくないもの、あるいはやる必要性が感じられないものは新年の計画から外します。中には当初必要性を感じていたが、状況の変化により必要性を感じられなくなったり、優先度が下がったものもあります。振り返ると言ってもあまりクヨクヨせずに、それはそれと割り切ってしまうことも必要でしょう。――何せ私はクヨクヨしやすいタイプなので――

昨年の最初のエントリーは「1年後の自分をイメージする」というタイトルでした。今年も1年後の自分のイメージを目指してスタートを切って行きたいと思います。