常識という壁の向こう側

1月16日付の日本経済新聞1面(及び11面)に不確定性原理が成り立たないケースが発見されたという記事が掲載されていました。私は普段の仕事の上では直接関係のないトピックではありますが、理系の学部で量子物理学をかじった者としてはなかなか衝撃的で興味深いニュースです。どのくらい衝撃的かというと、物理学の教科書が書き換わるくらいと記事には書かれています。

不確定性原理なんて私たちの日常生活では耳慣れない言葉ですよね。しかもなんだか難しそう。詳細な解説は専門書に譲りますが、大雑把にいうとミクロの世界では「観察」すなわち「測定」という行為そのものが対象に関与してしまうため、正確な測定ができないという原理です。よく歌を歌うとき、一人で練習の時は歌えるのに、みんなの前に出るとうまく歌えなくなるのに似ていますね。似ていませんか?失礼しました。とにかく原理というのは「そういうものだ」として片づけられてしまうものであり、いわば「常識」です。

しかし、その常識が覆ったというのです。不確定性原理という殻を破ることができれば、例えば電子などの微粒子の正確な位置が測定できるということになります。電子の正確な位置を知ることができれば、研究及び実験によって電子を細かくコントロールすることができるかもしれません。電子をコントロールできればいったいどんな世界が待っているのでしょうか。なにしろこれまで常識では不可能とされていたことが、ある条件の下では可能となったのです。

今後この分野の研究は急激に進むでしょう。コンピュータが当たり前のように私たちの生活の中に入り込んできたように、この分野の研究の成果も当たり前のように私たちが利用する日が来るかもしれません。もし常識だからという理由で原理という壁に挑戦しなかったなら、このような発見はなかったと思います。私たちも是非見倣って常識とされていることに疑問を持つことから始めたいですね。


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