講演・セミナーを円滑に進めるアイスブレイク

日付が変わってしまいましたが、昨日10日はIC協会の月例セミナーがあり、参加してきました。今回のテーマは「3分で心をつかむアイスブレイク」ということで、IC協会の会員でもあるマイソリューションズの山村祐里江さんを講師に招きワークショップを行いました。

アイスブレイクというと、講演やセミナーに全く参加したことない方にはイメージが湧かないかもしれないのですが、芸で言うと「つかみ」に当たる部分と言えば理解して頂けるでしょうか。つまり、参加者の緊張をほぐしてセッションを円滑に進めるためのテクニックです。講演やセミナーの中では脇役であるため普段なかなかフォーカスが当たらないものですが、私自身も数は少ないながら講演やセミナーで登壇した経験から、アイスブレイクは是非身に着けたいスキルであると感じていました。

私の中ではアイスブレイクも含めて事前に周到に準備しておくものと思っていたのですが、必ずしもそうではなくて、準備の不要なものであればネタのバリエーションをストックしておいて必要な時にアドリブで実施することもあるようです。何より、目的(セッションのテーマや参加者の属性など)に合わせてどんな手法を用いるかを選択すべきなんだなということを理解しました。

いずれにせよ、アイスブレイクは講演やセミナーの全体からすれば枝葉末節であり、まず考えるべきは講師自身がその時間・空間を楽しみ、笑顔で参加者と接することを心掛けるべきで、アイスブレイクはその延長線上において実施されて初めて効果があるものだということを認識しました。


ビッグデータはお試し期間から成果を出すフェーズへ

今日は日本ITストラテジスト協会(JISTA)関東支部のオープンフォーラムが開催されました。テーマは「ビッグデータとITストラテジー」ということで興味を持っていたものの参加を躊躇していましたが、直接お誘いを受けたため思い切って参加することにしました。JISTAには実は2年ほど前に入会はしたものの予定が合わずにイベントには参加したことがありませんでした。

さて、テーマにもあるビッグデータですが、このブログでも2年ほど前に取り上げたことがあります。もう2年も経ったのかという感もあるのですが、2年でどのように変わったのかが気になっていました。

基調講演の1コマ目は、日本航空 Web販売部の渋谷さんによるWebログ分析の事例紹介で、私もかつてWeb分析をかじったことがあるため理解しやすかったです。基調講演の2コマ目は、トーマツの矢部さんによるこれから求められるシステム担当者像についてのお話でした。その後、パネルディスカッションへと続いたのですが、全体を通して共通していたのは試行錯誤(トライ&エラー)によって道を切り開いていくということ。企業が置かれている環境によって経営課題も違ってきますし、当然その問題に唯一の正解は無いわけです。

今回の基調講演での事例がWebログ分析であったので余計にそうなのかもしれませんが、ビッグデータ活用って結局Web分析とどこが違うのって感じる方もいるでしょう。正直なところWeb分析の経験を踏まえて言うと実はそれほど変わりません。ただ、ビッグデータとWeb分析の違いは2つあって、1つは規模が格段に大きいということ。Webサイト運営というミクロな観点から企業経営というマクロな観点にシフトしてきているように感じます。そしてもう1つは応用範囲がWebサイトだけにとどまらず、家電や医療機器などのデバイスにまで拡がってきているということです。それは必ずしも単語が指示しているものの差異というよりは、経年による変化に過ぎないのかもしれませんね。

講演の中でもありましたが、兎角分析者や技術者は分析手法やツールにこだわったり、今既に蓄積されているデータを前提に考えたりするものですが、そうではなく、やはり戦略ありきで取り組んでいかないと役立つ分析結果は得られません。ITのスキルよりもビジネスが分かる人がデータ分析を牽引した方が、結果的にうまく行くようです。また、データ分析も一つの手段に過ぎないので、あくまでも経営課題が何であって何を戦略目標にするか、KGI/KPIを何にするかを明確にするというところがまずやらなければならないところであると理解しました。