VE = アイデアを育て価値を高める手法

今月の3日・4日の二日間、VE基礎講座のセミナーを受けてきました。VEというのは、みなさんあまり馴染みがないかもしれませんが、バリュー・エンジニアリング(Value Engineering)のことで、製品やサービスを改善して価値を向上させる体系的な考え方の事です。私自身もVEの存在は去年知ったばかりなのですが、すでにVEリーダーの資格を持っていらっしゃる方の話を伺ったり、日本VE協会のサイトで調べていくうちに興味を持ちました。VEの体系は決して小規模ではないのですが、セミナーがワークショップ(グループワーク)形式だったのでとても理解しやすかったです。

製品やサービスの改善と聞くと、一般的にはコストの削減をまずイメージする方が多いと思いますが、VEの場合は単にコストを削減するということだけではなく「機能」をも向上させることで製品やサービスの価値を向上していこうというアプローチなのです。以下、私が感心した内容についていくつか述べたいと思います。

機能を定義する際のシンプルさ

「○○を○○する」という形で機能を表現します。その上で、ある機能にとって手段となる機能を下位に、逆にある機能にとって目的となる機能を上位になるようにツリー上に整理して行きます。なので自然とシンプルに分析されます。

機能へのコスト配賦

現状のコスト分析をする際に、単なる原価計算ではなく、定義し整理した機能ごとにコストを配賦します。そのことによってどの部品にではなく、「どの機能にいくらかかっているか」ということが見えてきます。

一見ダメと思えるアイデアを育てる

職場でブレーンストーミングなどを使ってアイデア出しをする場合、他人の意見を否定するというのはもっての外ですが、それでもアイデアに欠点があると分かると即座に棄却してしまいがちです。しかし、VEではアイデアに欠点があるのが当たり前と捉え、それを克服するというアプローチが手順に組み込まれているのです。これは強いと思いました。

如何でしょうか。VEはいろいろなことに応用ができそうな考え方です。元々は調達や製造段階で利用されてきたようですが、実際には間接部門やサービスにも応用されているとのことです。うまく取り入れれば元気が無い会社の活性化にもつながりますね。今回のセミナーでは製品が題材でしたが、今度はサービスをテーマとしたセミナーも受けてみたいと思いました。


社団法人日本バリューエンジニアリング協会
http://www.sjve.org/


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