久しぶりにプログラミングの話を書いてみようと思います。プログラミングの割と初歩的な話なのですが、プログラムを作っていく工程には「デバッグ」というものがあります。
要はプログラミング作業のミスによって生じるエラーをバグ(=虫)に見立て、プログラムを修正することによってエラーを解消することをデバッグと表現するのですが、スキルがあるレベルに達するまではこれが非常にきつい。何故かというと修正しても修正してもなかなか自分が思ったとおりに動いてくれず、時間ばかりが過ぎていくということが起こり得るからです。それに加え、プログラムをコンパイルした時や実行した時のエラー表示が、まるで自分を否定されたような気持ちにさせるという側面もあるでしょう。(こんなのは慣れればどうということはありませんが)
そのデバッグ作業なのですが、そのエラーを早く直せる人となかなか直せない人がいます。もちろんその差は知識や経験の差ではあるのですが、具体的にどういうところに現れるのでしょうか。
私がデバッグ作業の進まない人の仕事を見ていて気付いたことがあります。その中の一つが「エラーメッセージを読まない」ということです。つまりコンパイラやインタプリタやミドルウェアが出すエラーメッセージから「エラーを解消するために手掛かりに成り得る情報」を取ろうとしないということです。
その人は「実行したらエラーになった」「直して実行してもまたエラーになった」という程度の情報しか取りませんでした。でも私が見ていたところ、2回目に実行した時にはエラーメッセージが変わっていたのです。そこで「今、エラーメッセージが変わったことに気付きましたか?」と質問したところ「え、そうでした?」というような返事が返ってきました。
もちろん某ミドルウェアのように、非常にわかりにくい不親切なメッセージしか表示されないということもあるでしょう。でも、たとえ分かりにくくても「ある個所を直したらエラーメッセージが変わった」というのはエラーには違いありませんがデバッグを行う上では重要な手がかりです。その上でメッセージの内容を読めば、比較的容易にエラー解消に近づいていくでしょう。
このように、プログラミングのスキルというのは一朝一夕に向上するものではなく、こういった緻密な心配りの積み重ねで伸びていくのかなと思っています。
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