横浜の中華街新年会にてIT業界を考えた

本日(校正している間に日付が変わってしまいましたが)、毎年恒例、JSDGの中華街新年会に参加してきました。去年はエントリーしておきながら(確か体調を崩してだったと記憶しています)ドタキャンしてしまったのですが、今年は無事に参加することが出来ました。しかも今年は中華街新年会としては過去最高の33名の参加がありました。

いつも色んな方と話が出来て刺激になるのですが、今回はたまたま隣席にいらしたITのコンサルタントとIT人材の話になりました。コの業界ではよく「ユーザ企業」「ベンダ企業」という呼び方がありますが、前者はITを利活用する企業で事業会社とも呼ばれることがあります。そして後者はITのシステムやサービスを提供する企業ということになりますが、アメリカ合衆国ではその従事者の割合が3:1なのに対し、日本では真逆の1:3であるという統計に基づく事実について教えていただきました。

その方に言わせれば「これじゃあ日本は勝てないよね」「技術者をユーザ企業に戻したい」ということになるのですが、少なくとも日本では過去に事業会社が情報システム部門を子会社化して切り離した経緯があり、その弊害が顕著であることは私自身も現場に出て肌で感じております。それに気付いている企業は既に内製化に舵を切っており、一度子会社化したシステム部門を本体に吸収した企業も知っています。以前も書いたかもしれませんが、そもそもSIというビジネスがもはやWin-Winの構造になっていないため、全てのユーザ企業が舵を切ればSIビジネスは消えるでしょう。そして舵を切らないユーザ企業はSIベンダと共に衰退していくと想像されます。

私自身もSIの仕事をしたことがありますし、SIの仕事をしている知り合いもたくさんいます。なのでなかなかこんな話はして来なかったですし出来ませんでした。でも、今日、このように話を伺い、きちんと考えておられる方がいると知って嬉しく思いました。

私は10年ほど前に、とある技術者コミュニティーに顔を出していたことがあり(数回限りでしたが)、とあるネットの記事を題材にこのテーマについて議論を交わしたことがあります。当時の私はまだバリバリの技術志向でしたから、アジャイルかウォーターフォールかという開発手法の話題として捉えていました。ところが、開発手法はビジネスモデルとも絶妙にリンクしていて、議論を交わしているうちにSIモデルはいつか終わるんだという認識を持ったものです。それ以来、どのようにこの業界でビジネスをやっていくかということを自分なりに考えてきました。

まだ明確な答えは見えていませんが、時々刻々と変化していくIT環境に合わせて、直接的であれ間接的であれ事業会社のサポートを行っていきたいと考えてきましたし、今もそのように考えています。内製化をしたいという企業があれば、それをうまくやるための方法を一緒に考えていきたいです。人とITとをつなぐ・・・ここは必ず押さえていきたいと思います。

(参考)
スルガ銀-IBM裁判から垣間見えた“SI時代の終焉”
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20120507/394881/


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