ITコーディネータの吉田聖書です。
前回は抽象的な話が多かったので
今回はそれを具体的な話に
置き換えてみたいと思います。
前回の続きの内容となっていますので
まだお読みになっていない方は前回の記事
「プロジェクトの目的を意識したWBSの作り方(前編)」
に目を通していただくと分かりやすいかと思います。
私がWBSの研修を行う時には
最初にカレーライスの話をしますが、
物を作るプロジェクトの場合、
それが最終成果物となるので単純です。
最終成果物を構成要素に分解していけば良いです。
では物を作るプロジェクトでは無い場合、
例えば前回も例示した旅行の場合、
最終成果物には「旅行」と書かれるでしょうが、
実際には旅行の準備ができた状態を指します。
そして具体的に準備するものを
交通手段、現地での予定、荷物などに分解して
構成要素として書いていきます。
例えば、飛行機で行き、
空港でレンタカーを借りる国内旅行を想定すると、
それらを更に構成要素に分解することができます。
(実際の旅行に合わせて試してみてください)
最初に作るWBSは3階層くらいまでで良いでしょう。
それをたたき台としてさらに詳細化していきます。
第3階層に表れている要素が旅行当日
(それでは遅いかもしれないので前日)までに
準備ができていれば良いので、
そのようなスケジュールを作るために
第3階層の要素ごとにWBSを詳細化していきます。
そのやり方については
「プロセス・マッピングを用いたWBSの作り方」
で紹介しているのでそちらを参照してください。
そちらの記事で取り上げているプロジェクトは
全体としては小さいものでしたので
一気に全体を詳細化していますが、
規模が大きい場合に最初からそれをやると
破綻する可能性もあるので、
「第3階層の要素」単位でまずは考えます。
「第3階層の要素」を準備するための
作業と中間成果物を洗い出したら
次はガントチャートに落とし込んでいきます。
その際、第1階層の要素は
恐らくプロジェクト名として表現されるので
項目として表現する必要はなく、
大項目として第2階層の要素、
中項目として第3階層の要素、
そして小項目としてその中間成果物
またはそれを生み出す作業を記載していきます。
もちろん詳細化していけば、
違うところに同じ要素が登場するケースもあります。
同じ要素は別々に書かないで
どちらかに書いておいて、
それを前提とするそれぞれの作業へ
矢印を伸ばしておけば良いでしょう。
尚、システム開発などのように
シーケンシャルに工程が進んでいく場合は
工程を1つの作業とみなすと書きやすいことがあります。
そのケースでのやり方については
「大規模なWBSの作り方(前編)」
「大規模なWBSの作り方(後編)」
で紹介しているのでそちらを参照してください。
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