第2回・炎上PJから学ぶセミナー開催報告

昨日、29日(金)に「第2回 炎上PJから学ぶセミナー」を開催しました。会場は新宿三丁目貸し会議室(ルーム702-A)です。当日は雨が降ったり止んだりの天候でしたが、新宿の地下街から入れる会場なのでとても助かりました。

このセミナーは京都にある株式会社マネジメント総研と共同で開催しております。まずはアイスブレイクとして参加者の皆様に自己紹介をしていただき、その際に「このセミナーで何を学んで帰りたいか」を一言述べていただきました。参加者の方々がそれぞれの課題を抱えており、開催側として少しでもその期待に応えたいと思わされました。

シナリオを読み込みながら議論をしていきます

シナリオを読み込みながら議論をしていきます

本編の進行は、最初に、用意した炎上PJを題材としたシナリオを読み合わせ、次にその炎上シナリオのある時点においてプロジェクトを着地――すなわち「消火」するというテーマで議論をします。グループに分かれて行いましたので、議論をまとめた結果について、グループごとに発表し合います。同様の段取りをシナリオにおいてどうしたら炎上させない――すなわち「防火」することができるかというテーマでも行いました。

このセミナーの特徴としては、講義形式ではなく、演習形式であるということ。具体的には一つのテーマを共有してグループディスカッションを行います。ですので同じテーマで議論をしたとしても参加者の顔ぶれによって展開が異なってきます。グループでの議論も白熱していましたが、発表の時間も活気がありました。中には発表に対して鋭い質問をされる参加者も。普段接しない考え方に触れたことで刺激になった参加者が多かったようです。

別のグループの発表を聴くときも真剣です

別のグループの発表を聴くときも真剣です

参加者の皆様が議論されているときは、私はそれぞれのグループを回らせていただきましたが、議論の進め方やシナリオの読み込み方など私もたくさん勉強されられました。懇親会でも「また参加したいのだがテーマは毎回違うのか」といったご質問を下さる方もいて、こちらとしても気が引き締まる思いがしました。

次回の「炎上PJから学ぶセミナー」は9月30日(金)に大阪で開催します。次の東京での開催は11月下旬の予定です。いずれもサイトやFacebookなどでお知らせいたします。今後ともよろしくお願いいたします。


マネジメント総研の開催報告を読む

『親の薦める会社に入るな』

25日付日経新聞の5面に興味深いインタビュー記事がありましたのでご紹介します。インタビュイーはアレックス社長の辻野さん。なんでも就職活動中の学生に「親の薦める会社に入るな」と助言しているのだそうです。

親、あるいは親の世代は、その世代の価値観に照らして合わせてくる。しかしその価値観は不変ではないので今の世代の価値観に照らして自分で判断すべきということです。

一見過激なアドバイスですが、私はそのとおりだと思います。親には親の人生があり、子には子の人生があります。少なくとも特別な事情がなければ親の方が先に亡くなります。親の価値基準で生きていくとすると、親がいなくなったときにはどうするのでしょうか。また、記事では、安定志向いわば「失敗を許さない」という日本の文化によって、若者のチャレンジが阻害されることに警鐘を鳴らしています。

「親の薦める会社に入るな」の「会社」という部分は「高校」とか「大学」などに換えても通用しそうです。いずれにしろ私が学生の頃はそういう発想をする人は少なく、自分の意志を貫こうとしても理解が得られにくかったものです。もちろん理解して下さる方もいて、そういう方たちの支えで私はここまでやって来れたので、そのことについてはとても感謝しています。

学生といっても、自分で考える訓練をほとんど受けてきませんでしたから、自分の進路を決めるという時には色々迷ったり思い悩んだりしました。今から振り返ると、そうやって紆余曲折を経ることが一皮剥けるために必要だったのかもしれません。


節電がもたらす豊かさ

今年ほど節電が叫ばれている夏は無いでしょう。しかし、必要性の有無や節電の是非についての議論はともかく、思い切って節電をしてみることで生活を見直すチャンスを与えられていると考えることはできないでしょうか。

例えば自宅でエアコンを使わずに窓を開け、外の風を入れてみる。あるいは扇風機や団扇で風を起こす。暑いけれど風は涼しく、私は子供の頃に過ごした夏を思い出しました。それにエアコンと違って身体が冷えすぎるということも無く、余程の猛暑で無い限りはむしろ健康的とも言えます。

さて、昨日13日付の日経新聞の消費面に目を惹いた記事がありましたのでご紹介します。それは六本木のバーで、休日の昼間など営業時間外に人を集めてボードゲームで遊ぶイベントを開催しているというものです。その「ボードゲーム」というのが電気を使わないので節電になるというのがポイントです。懐かしさも相まって結構人気があるようです。

最近めっきり遊ぶ機会がなくなりましたが小中学生のころまでは友達や家族とよく遊んでいました。似たような複数人で遊ぶアナログゲームとしては、カードゲームやテーブルトークRPG(TRPG)なんていうのもありました。カードゲームはルールは単純でも駆け引きがあって奥深く、気がつくと何時間も遊んでいるということもありました。そう、実はテレビやPCやモバイル端末などのゲームよりも、face to faceで充実した時間を過ごせる可能性があります。

今の状況下において節電は止むを得ない側面もあります。しかしこれをきっかけに、かつて電気に頼らなくても味わっていた豊かさを、今再び思い出してみるのも良いかもしれません。