スケジュール作成はなぜ難しいのか?

ITコーディネータの吉田聖書よしだみふみです。

プロジェクトにおいて、計画段階で作成するスケジュールは地図のようなものです。それがあるからといって困らないとは限らないけれど、無ければ困ったことになる確率が高くなる――だから大抵の場合はスケジュールを作るし、上司から作れと言われます。でも意外と会社ではスケジュールの作り方って教わりません。だから、もしスケジュールの作り方をマスターすれば、より自信をもって仕事に取り組むことができます。

プロジェクトなんて私には関係ないと思っていますか?もちろん本当に関係ない職種はありえます。ただ、プロジェクトというと大げさに聞こえるかもしれませんが、独自性と有期性があれば大小関係なくプロジェクトみなすことが出来ます。たとえ定常的な業務であっても、上司に振られた仕事が初めて取り組むものだった場合、初回に限ってはプロジェクトとしてみなすことが出来るのではないでしょうか。そう考えると、公式にオーソライズされたプロジェクトのマネージャに限らず、スケジュール作成は仕事をする多くの人にとってあてはまるものと言えるのです。

では、スケジュールを作ろうと思う人にとってのハードルは何でしょうか。それはきっと作る人それぞれにあるのだと思いますが、ほぼ共通しているのは「どう作ってよいか分からない」というものと、「作ったスケジュールが正しいかどうかわからない」というものではないでしょうか。なので多くのプロジェクトでは、WBSというものを利用してスケジュールを作成します。つまり、スケジュールを作る前にWBSを作るのです。WBSは型やツールだと思ってください。

WBSはWork Breakdown Structureの頭文字をとったもので、「作業を分解したもの」という説明もありますが、作業を分解するっていうのは意味がよく分からないですよね。なので、Workは作業ではなく成果物と捉えることにして、成果物を要素に分解したものをツリー状に図示したものと定義すれば比較的イメージしやすいかと思います。ところが、WBSを完璧に作成できたとして、それですぐにスケジュールができるわけではありません。WBSは成果物つまり物の構成です。それに対してスケジュールというのは作業の予定です。そもそも作業と成果物は原因と結果であって切り離せないものです。そこで、最終成果物に至る過程をプロセスマッピングを行って作業と中間成果物の前後関係で表現します。

プロセス・マッピングを使ったWBSの作り方についてはこちらのエントリを参考にしてください。最終的には作ったマップから作業だけを抜粋してガントチャートに転記すればスケジュールを作ることができます。プロセス・マッピングを行えば、要素が因果関係でつながっているため要素の過不足が検証しやすくなります。検証がしやすいということは作ったものが正しいかどうかが評価しやいということです。評価がしやすければ、それだけ妥当性のあるスケジュールを作りやすくなるということですから、プロジェクトの後半まで使われるスケジュールになるでしょう。

尚、このプロセス・マッピングを使ってWBSを作る研修を4/19(水)に東京(オプンラボ社・オフィス)で開催します。グループワークで楽しみながら学ぶことができます。対象は25~35歳くらいの男女で特にIT業界に限定はしません。

詳細、お申込みはオプンラボ社のサイトにて。

文字だけでは分かりづらい点も聴けるチャンス。普段スケジュール作成で困っていること、疑問なども是非ぶつけてみましょう。


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