新型コロナの検査結果にも応用できるベイズ理論

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

近年のAIブームによって、
特に機械学習の分野において
ベイズ統計学(ベイズ理論)が注目されています。

数学は苦手という方でも
「条件付確率」といえば
何となく覚えているという人もいるのでは。

それが、

新型コロナの検査で「陽性」と診断された時に
本当に感染している確率は?

という問に答えるものであるということです。

AI、特に機械学習の分野で
ベイズ理論が脚光を浴びているのは確かですが、
機械学習に用いられるアルゴリズムはベイズ理論が全てではありませんし、
機械学習がベイズ理論が適用されている全てでもありません。
「機械学習」を正確に定義するのは難しいですが、
簡単に言うとデータのパターンを認識させる手法です。
学習した結果に基づいて様々な判断を行います。

ベイズ理論というと難しく聞こえると思いますが、
高校の数学なら「条件付確率」というと
イメージが湧きやすいのではないでしょうか。
私がAIに関心を持ち始めて
「ベイズ理論」というキーワードにぶつかり
勉強しようと思って本を探していたのですが、
ちゃんとした本はどれも難しいものばかり。
そんな中、たまたま書店で見かけたのですが、
高校の時の数学教師が解説書を出していました。

アニメ調の挿絵を使っていたりと
当時の教師のイメージからすると
随分とハードルを下げてきたように思われましたが、
実際に読んでみると、
扱っている内容はやはり難しいし、
説明がすっと入ってこない部分が多かったです。

その中に、ベイズ理論の応用例として
ある病気の検査で陽性となった場合に、
本当に罹患している確率を求めるというものがありました。
改めて読んでみると、これはまさに今、
新型コロナウィルスに感染しているかどうかを調べる検査にも
適用できるということが分かりました。
詳しくは本書に譲りますが、
「罹患していて、かつ検査で陽性となる確率」
「罹患していないのに、検査で陽性となる確率」
「全体の中で罹患している割合」
の3つがインプットとなって
「検査で陽性となった場合に、本当に罹患している確率」
が求められるということです。
そしてその確率は低いということです。

このことはYouTubeで同じことを解説している人がいます。
動画の中でも解説されていますが、
検査が意味を持つためには、
検査対象を罹患が疑われる人に充分絞り込んだ上で
検査を実施すればよいということです。
いずれにしても、ベイズ理論に基づくならば、
新型コロナウィルスの検査を全員に受けさせるのは
全く無意味であることが分かります。

【医師解説】全員にコロナウイルス検査をしても意味がない理由

ここでは医師国家試験の過去問から解説されています。

むやみな検査を行ってはいけない理由、数学的に説明します【条件付き確率】

ここでは数学の問題として図形的に解説されています。

こういうことは中学生、高校生の時に
教わりたかったなと今更ながら思います。
中学、高校の数学では
確率・統計ってどちらかというと脇役でしたが、
最近思うのは、意外と確率・統計って重要だなということです。
社会に出てから学び直す人も多いと聞いています。



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