ITコーディネータの吉田聖書です。
これまでに業務フローの作り方や
練習方法について説明してきましたが、
今回は業務フローを作る時に悩むポイントについて
皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
これまでに書いた記事はこちらです。
業務フローを書いていると一番悩むのは、
表現の粒度をどうするか、つまり
どこまで細かく書くかという点だと思います。
細かく書こうと思えば書けてしまいます。
でも細かく書くと時間もかかりますし、
図が大きく複雑になってしまいます。
いったいどの程度細かくすれば良いのか
といったことで悩む局面は多いと思います。
例えば、物の運搬や申請と受付、依頼と承諾といった
コミュニケーションに関わる業務について考えてみます。
作業1によって成果物Aが生み出され、
それを別の人にAを渡して作業を依頼する。
依頼された人は承諾してAを手元に置き、
作業2の資源として使用するといったケースでは
愚直に表現すると次のようになります。
作業1の成果物Aは何に使われるのかというと、作業2です。
ですので、一番シンプルに表現するとこうなります。
依頼というのは担当が違う場合、
特に部門が違うとか組織が違うという場合に発生します。
新しい業務を考える場合、最初は一旦省いて表現し、
後で必要に応じて加えるのが良いと思います。
現状の業務を表現する場合、
例えば、工場など大きい事業所では
荷物の発送や受取にコストがかかりますよね。
そのように一定のコストがかかる場合や
梱包や封入など形が変わる場合は表現した方が良いです。
もう一つ別の考え方として、
「依頼」と「承諾」は
同じ業務を別の担当者から見た表現とみなすことができます。
その場合は「依頼」だけを表現して、
その成果物を相手方に書けば少しシンプルになります。
そして、ほとんどの場合はこれで事足ります。
あとは、依頼する時に
「依頼書」や「指示書」といったものを添付する場合は
依頼の成果物としてそういった文書を表現すると良いでしょう。
また、書面でなく、メールや電話など手段が異なっても
依頼内容を何らかの形で伝える必要があるわけですから
それを架空の成果物として表現する手もあります。
依頼や申請などの作業を表現すべきかどうかは
こうしなければいけないというルールはありません。
最後はそう表現することで
業務プロセスが明瞭で理解しやすくなるか
という観点で判断します。
少なくとも、その業務フローを利用する関係者間で認識を合わせ、
必要に応じて細かくしたり粗くしたりと調整しながら
納得できる業務フローに仕上げるのが理想ですね。
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