理解されやすい業務フローをスタイリッシュに

ITコーディネータの吉田聖書よしだみふみです。

これまで業務フローの作り方として、
プロセスマッピングによる手順をご紹介してきました。
しかし、出来上がった業務フロー図を一般的なものと比べると
やや野暮ったい印象を受けると思います。

そこで今回は、業務フローの仕上げについて書きます。

これまでに書いた記事はこちらです。

プロセスマッピングは
作業と成果物の因果関係に着目して
業務を整理する方法です。

当然、ごく普通に見かける業務フロー図とは
趣が異なっており、野暮ったい印象があります。

それをスッキリした図に仕上げる方法をご紹介します。

nanten

野暮ったさの原因として考えられるのは、
作業と成果物を必ず表現しているため、
要素数(図形の数)が多いことです。

プロセスマッピングでは作業を楕円で、
成果物を長方形で表現しましたが、
一般的な業務フローと同様に
作業を角丸の長方形、成果物を矢印で表現します。
作業の名前はそのまま置き換えた角丸の長方形内に書き、
成果物の名前は(あれば)矢印の脇に添えて書きます。

これで因果関係は失われずに
図をスッキリさせることができます。

麻婆豆腐のフローを書き換えたもの

麻婆豆腐のフローを書き換えたもの

これでも良いのですが、
もっと複雑な業務フローを書く必要が出てくるかもしれません。

プロセスマッピングにも欠点はあり、
例えば、因果関係(前後関係)は示せますが
直接つながっていない作業の順序(親同士の順序)は明示できません。
作業のタイミングなどはコメントで書きます。

また、明示的に分岐を表現していませんので、
一般的な菱形を使って表現することになろうかと思います。
その場合、同じ作業でも条件によって成果物が変わるのか、
同じ成果物から条件によって作業内容が変わるのか
に注意して分岐をさせる必要があります。

一般的な業務フローの記法として
UMLのアクティビティ図や、BPMNといったものがあり、
それらは、作業の流れと成果物の流れを別々に表現できたり
排他的な分岐や、並行作業などを表現できたりするので
そういうものに書き換えていくのも良いかと思います。
それらの記法でも資源や成果物をオブジェクト(つまり物)
として表現できるため、そのまま置き換えることも可能です。

ただ、一つ注意しなければならないのは、
高度な表現ができる記法はきれいに書けますが、
ルールが複雑になるために
読む人にとって理解のハードルが上がります。

何でもかんでも記号化するよりは
記号は必要最低限にして言葉で補った方が
理解しやすいということもあります。
理解しにくくなれば本末転倒ですので、
その辺りのさじ加減は必要でしょう。

因果関係という本質は押さえたまま
どこまで記号化して、どこまで言葉で書くか
関係者間で認識を合わせて
理解されやすい業務フローを目指しましょう。


関連記事

プロマネの右腕

クロスイデアでは、新サービス・新ビジネスの 立上げや計画を中心に
プロジェクトマネジメントの支援を行っています。

新サービスの企画を任されたけど どう進めていいか悩んでいる担当者、
部下に新しい企画を任せたけど このままで大丈夫か不安な管理職の方、
以下のサイトをご参照ください。
https://www.crossidea.co.jp/services/right-hand-pmo.html

YouTubeにて動画配信中!

プロジェクトマネジメントのノウハウを
YouTubeで配信しています。
ブログと併せてご活用ください。

Comments are closed.