プロジェクトオーガナイザの吉田聖書です。
今週の金曜日3月12日で
IT業界に入ってちょうど20周年になります。
20年という数字に自分自身が驚いています。
この節目に、
私の人生を二度変えた本を紹介したいと思います。
一度目は、私にIT業界を諦めさせたこと、
そして二度目は、私にIT業界を後押ししたことです。
不思議に思われるかもしれませんが、
同じ本が、一度は私を諦めさせ、
二度目は私を奮い立たせたというものです。
それは、藤原博文著
「コの業界のオキテ!!」という本です。
最初の「コ」はコンピュータの頭文字で、
つまり本書のタイトルは
「コンピュータ業界のオキテ」
という意味です。
まだ、ITという言葉がなかった頃です。
IT業界はコンピュータ業界、
ITエンジニアはコンピュータ技術者、
あるいはプログラマと呼ばれていました。
そういう時代に書かれた本なので、
もはや過去のものとなった情報もあります。
ただ、改めて読んでみると、
今でも全く変わっていないと
思われる状況が多々あるもの確かです。
内容は、まあ、平たく言うと
IT業界についての暴露本です。
最初に読んだのが学生の時だったか
社会人になってからだったか定かではないのですが、
きっと学生の頃から読んでいたと思います。
その頃はまだ進路が定まっていなくて、
ずっと興味を持っていたコンピュータ業界に進むか、
学生時代にアルバイトで興味を持った飲食業界に進むか、
完全には決めかねていました。
著者は、プログラマの数は多すぎる
(ITバブルの前の話なんですよ!)
として次のように述べています。
下半分にいるプログラマには辞めて欲しい。辞めたくなかったなら、さっさと上半分になって欲しい。それができないのなら、プログラマは適職でない、もっと適した職が他に有る筈だ。
「コの業界のオキテ!!」6章5節
以前書いたように、
プログラミング言語の習得に
何度も挫折を味わっていましたから
この箇所が相当効きました。
これを読んですぐに方向転換したわけではないですが、
飲食業界の道に進むことにしました。
しかし、当たり前の話ですが、
飲食業界に行けば、そこはそこで現実があり、
今では理解できることでも
当時は理解できませんでしたし、
それなりに苦しんでいたと思います。
そこに、たまたま縁があって
ソフトウェア開発の会社を紹介されました。
もちろん上記のことがあったので
再び方向転換をするかどうか迷いました。
結局、飲食業界には1年だけお世話になり、
コンピュータ業界、
今でいうIT業界に入ることにしました。
その背中を押したのが、
先ほど引用した箇所だったのです。
その時思ったことが2つ。
「やるからには上半分になろう」
そして
「技術で勝負するのはやめよう」
ということです。
上には上がいるということは
既に認識していたので、
技術以外で勝負できることを
見つけようと考えたのです。
それから20年が経ちました。
この本なんですが、実を言うと
私はWebでしか読んだことがありません。
一度復刊したようですが、
初めて知った時には既に初版は絶版。
著者が自分のWebサイトで全文を公開していたものを
何かの検索でヒットして
読み始めたら止まらなかった記憶があります。
著者のサイトはこちらです。
http://www.pro.or.jp/~fuji/mybooks/okite/index.html
内容が内容だけに、
あまり良い評価をしない人も多いでしょう。
しかし、私にとっては
一生忘れられない本です。
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