ITエンジニアはどのプログラミング言語で勝負すべきか

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

先日6月7日に TECH+ に掲載されていた記事ですが、プログラミング言語のランク付けを行うTIOBEインデックスの2021年6月版が公開されまして、第1位がC言語だったんですけれども、第2位がPythonで、1位との差がごくわずかだったということです。

ニュース記事はこちら。
Pythonが1位のC言語に僅差、TIOBEプログラミング言語ランキング

こういう、プログラミング言語のランキングは、エンジニアの立場からするとザワザワする話です。自分が使っている言語が上位にあると嬉しいですし、そうでない場合は焦りを感じたり一喜一憂したりしてしまいがちです。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


プログラミング言語に限らず、世の中にはランキング情報が溢れていて、テレビや雑誌に始まりネット上でもあらゆるランキングを目にします。それだけ物事のランク付け(まあ言ってみれば番付ですよね)という情報は人々の関心が高いトピックなのだろうということができます。

ただ、そのランキングを見て一喜一憂する前に、そのランキングが何のランキングなのか、どのようにして弾き出されたデータなのかということを確認しておいた方が良いと思うんですね。住みたい街ランキングやグルメランキングなどランキング情報は、中にはプロモーション活動の一環であるというケースもあるからですね。

TIOBEインデックスというのは、オランダのソフトウェア関連会社「TIOBEソフトウェア」が毎月公開している情報で、来月で20周年を迎えるという歴史があります。このTIOBEがどのようにこのランキングを出しているかというと、簡単に言うと検索エンジンでヒットした数です。ただこれは単純な絶対数ではなくって、ちょっと複雑です。

TIOBEインデックス
https://www.tiobe.com/tiobe-index/

まず、調査対象の検索エンジンが25サイトに特定されています。それと調査対象のプログラミング言語が300件弱特定されています。「+”{言語名} programming”」というキーワードで検索した時のヒット数を、300件弱の全体のヒット数合計に対する割合でランク付けするということです。これは当たり前ですけど手作業ではなく、自動スクリプトで実行されているんでしょうね。

で、強調したいのが、このランキングはアンケートとか投票ではなく、あくまでも検索エンジンのヒット数を調査したものであるということです。 TECH+ ではない別のサイトで、このTIOBEインデックスのことを「人気ランキング」って紹介していたのですが、これはミスリードだと思います。TIOBEソフトウェアはそんなこと一言も言っていません。(スコアの算出方法はTIOBEインデックスのサイトに明示されています。)

TIOBE Programming Community Index Definition
https://www.tiobe.com/tiobe-index/programming-languages-definition/

そもそも、プログラミング言語の評価といっても、いろんな観点があります。例えば、好きな言語とよく使っている言語って必ずしも一致しないと思います。設計思想が好きな言語でも、その言語を使う仕事が無いというケースはよくあります。また、使っている人が多いから稼げるのかというと、むしろ使う人が少ないから単価が上がるケースだってありますし、単価が安くても仕事が豊富にある方が経験をたくさん積めて早く上達するということだってあると思います。なので、どの言語で勝負するかというのはITエンジニアにとってなかなか難しい論点ですね。

よく言われるのが、オーソドックスな言語を1つ極めなさいということです。そうすれば別の言語でもだいたい対応できるようになるということです。私の場合は C++ が好きですが、仕事量は圧倒的に Java や PHP が多かったです。でも、Java とか PHP というのは C言語 に構文が似ているんですよね。(もちろん全く同じという訳にはいかないですが、何となくコードは読みやすいです。)その応用で JavaScript や C#、Swift にも幅を広げていけたのかなと思います。

TIOBEインデックスの6月版では Python が僅差の2位ということですが、これが何を意味しているのか…というのはよく考えた上で情報をインプットすべきでしょう。



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