ITコーディネータの吉田聖書です。
事業の改革や合理化を進めようとする場合、
そもそも今の業務がどうなっているのかを把握することが必要ですよね。
あるいは、新しく事業を始めようとした場合には、
どの部門にどの業務をやってもらったら良いかを検討する必要があります。
そんな時に役立つのが業務フロー(または業務フロー図)です。
一般的な業務フローはこんなものです。
レーンを縦に書くこともあれば、横に書くこともありますし
使う記号もいろいろな流儀があると思いますが
基本的な使い方は同じです。
まあ大抵はこれでいいのですが、
読む(利用する)立場から作る(作らせる)立場になると
少し考慮が必要かなと思っています。
というのも、定められた記号を使って箱を矢印でつなげば
なんとなくそれらしく見えてしまうからです。
「それらしく見える」が曲者で、
例えば皆さんがチームのメンバーに業務フローを作らせたとして、
実態をうまく表現できていなければ
それを前提としてしまうと後の工程で支障が出ますよね。
では業務フローの妥当性をどう評価すれば良いでしょうか。
先ほどのサンプルにちょっと要素を足してみましょう。
業務フローのエッセンス(基本要素)は作業と成果物の連鎖です。
これらを因果関係として捉えるのがポイントです。
つまりその因果関係のロジックに穴がないか
をチェックすることで妥当性を評価することが出来ます。
そのために、まず組織内のスイムレーンは最初は取っ払います。
スイムレーンとは業務を実際に行う担当者や部門を
分かりやすくするために図の領域を区切ったものです。
これは業務フローとしては必要な要素ですが、
ロジックのチェックには邪魔なので一旦外します。
同様に連携/連絡手段も最初は除外します。
連携/連絡手段というのは電話・FAX・メールなどの連絡手段
あるいは情報システムによる連携のことを指しています。
業務の見直しや、新事業で業務を定義する場合、
業務分担と連携/連絡手段は後から足していけば良いです。
事業に合わせて部門や情報システムが設計されるのであって
部門や情報システムに合わせて事業を計画するのものではないからです。
ある業務の成果物というのは、後続の業務に対するインプットになります。
ですので、このフローが正しいかどうかというのは、
描かれたインプットがそろえば、その業務が行えるのか、
その業務を行いさえすれば、その成果物を生み出すことが出来るのか、
ということをひたすら問うて判断することになります。
このようなプロセスを経て作成された業務フローであれば
表現を多少省略したとしても
納得感のある分かりやすいフローになります。
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