リモートワークが社会に変革をもたらすか

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

新型コロナウィルスの感染予防ということで
メディアを通してだけでなく、
身の回りでも様々なイベントが中止され、
知り合いの会社でも出張禁止になるなど
様々な影響が出てきています。

今回はテレワーク/リモートワークについて考えてみたいと思います。

先日、あるテレビ番組を見ていたら、
新型肺炎の影響で、
東京本社を一斉に在宅勤務に切り替えた会社を
取材していました。
照明が点いておらず
薄暗くて誰もいないオフィスを映し出していて衝撃的でした。

今まではリモートワークというと、
在宅勤務している人の家を取材するもの
ばかりだったと記憶しています。
おそらくそれまではリモートワークをする人は一握りで、
オフィスを取材しても
あまり普段と変わり映えがしなかったからではないか
と推測しています。

それほどまでに今回の変化は
ビジュアル的にもインパクトがあった
ということなのでしょう。

確かに東京都では、
東京オリンピック期間の混雑緩和に向けて
リモートワークを推進する
という取り組みを行ってきました。
たった数週間のためにということもあってか、
私の周辺ではオリンピック開催期間に
リモートワークを実施する会社の話は
全く聞いていません。
ところがここに来て、
新型肺炎の感染防止策として、
リモートワークへの切り替えが結果的に一気に進んだし、
これからもますます進むだろうと思います。

しかし私は、
先ほどの誰もいないオフィスの映像を見て、
何とも言えない気持ちになりました。
何故なら、オフィスに誰もいなくなったとしても
賃料は発生しているはずであり、
リモートワークでも業務が回ることが分かって
結果的にオフィスの稼働率が下がったら、
大規模オフィスを構えることそのものを
無駄なコストだと気づく可能性を考えたからです。

都心ではここ数年、
オフィスの空室率の高さが
クローズアップされていますが、
それなのに
まだ新しいオフィスビルを建設しており、
リモートワークの拡大と相まって
今後更に空室が問題となっていく可能性があります。

さすがに私も
ビジネスの全てがリモートワークになるとは考えていません。
やはり向き不向きがあります。
特に工事現場、製造現場、研究開発などは
物理的な場所の制約が大きいですし、
当然ですが、運輸業や飲食業などは
リアルなインフラ、店舗が
あってこそのビジネスであります。

一方で、窓口業務のような
今まで有人であることが前提の現場も
その前提が崩れつつあるようです。
以前、私が銀行である手続きをしようとしたとき、
該当業務の担当者はその支店にはおらず、
どこか別の店舗ではないオフィスに在籍しており
テレビ電話でやりとりをしました。
それには私も驚きました。

私がずっと携わってきたIT業界においては、
10年以上も前からオフショアという名の
分散開発が行われてきました。
オフショアの場合は拠点の分散が目的ではなく、
中国やインドのような
(少なくとも当時は)人件費の安いところで
開発することが目的だったのですが、
どんな形であれ複数の拠点に分散して
業務を遂行するということは
当たり前に行われてきました。
だから、それが更に個人レベルまで分散したところで
本質的に大きな違いは無いと思います。

話が少しそれましたが、
今はスマートフォン一つあるだけでも
ある程度の仕事が出来てしまいます。
私が起業した頃に比べたら夢のような話です。
もしリモートワークが当たり前になり、
毎日東京に集まる意味がなくなれば、
それこそ本当の意味で
地方創生ができるかもしれません。
そういう可能性を
今の状況は示唆していると思います。



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