帰属意識も分散する時代

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

みなさんは帰属意識について考えたことがあるでしょうか。
一般的に、組織に属して働く人は
この「帰属意識」が強い方が
組織にとっては良いとされています。

今日は、働き方と帰属意識について書きたいと思います。

帰属について辞書を引くとこのように出ています。

特定の組織体などに所属し従うこと。

――デジタル大辞泉(小学館)より

なぜ帰属意識について書こうと思ったか。

これは私が独立して間もなく、
あるエージェントに話を聞きに行ったところ、
「うちのメンバーは(当社に)帰属意識を持ってくれている」
という点を強調されていて、
フリーランスなのに帰属意識というのはどういうことか
と違和感を覚えた経験があるからです。

「帰属」という状態は、
安全かどうかは別として
一種の安心感があるのでしょう、
仕事にそういった要素を求めている人もいると思います。

きっとその話をしてくれた人も
遠慮なく安心して帰属してくれていいんだよ
というように安心させる目的で話されたのかも知れません。

しかし、私たちは実は様々な集団に帰属しています。
職場や会社というのはそのうちの一つに過ぎません。

高度成長期は、おそらくほとんどの人が
我武者羅に働いたのだと思います。
そこには間違いなく帰属意識はあったでしょう。
しかし、その時代のイメージで帰属意識を語ると、
今の時代に合わないのではないかと思います。

「ポートフォリオを組む」という話を聞いたことありますか。
私は投資の専門家ではありませんが、
近年では投資の世界でよく耳にします。

投資をする時に、
1つの対象に全額投資してしまうと
もしその対象がアウトだった時に
自分もアウトになってしまいますが、
複数の対象に分散して投資することで、
どれかがアウトになったとしても
全滅することは免れるということです。

それは仕事に対しても同じだと思います。
1つの会社、1つの業界に全てを捧げてしまうと、
その会社、その業界がアウトになった時
自分もアウトになってしまいます。
だから、複数の会社と(で)仕事をし、
複数の業界を相手にしていた方が、
そのうちどれかがダメになっても
生き残れる確率が高くなります。

それは、このコロナ禍を経験して
実感しておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は帰属意識も同様なのではないかと思っています。
帰属と帰属意識は厳密には違います。
帰属しても帰属意識を持たないということがあり得ます。

1つの集団・組織のみに帰属意識を持つと、
何か問題があった場合に逃げ場がなく
生きていく上で困ったことになります。

そこで、1つ1つの組織に対する帰属意識の度合いは小さくなっても
複数の集団・組織にバランスよく分散して帰属意識を持つことで、
そのうち1つに問題があった場合でも
自分を保つことができるのではないかと思います。

私がそう思うのが年齢によるものなのか
時代によるものなのか分かりませんが、
これからの時代は、
そういったバランスを取った生き方が
主流になっていくのではないかと感じています。



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