勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

プロジェクトが失敗したり
何とかやり遂げたけれども
炎上して大変な思いをした時、
プロジェクトの反省会が行われることがあります。

もちろんそれは大切なことですが、
プロジェクトが成功した時でも
反省会は成長をもたらしてくれます。

タイトルに掲げたフレーズ
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
は、故野村克也氏が
プロ野球・ゴールデンイーグルスの監督時代に
談話で引用したことで知られています。

私は最初
「勝つ時には原因は無いが
負ける時には原因が有る」
という意味に解釈していました。

調べていくうちに、
私は誤解していたことを知りました。
実際に間違った解説も見かけます。

「不思議」という言葉の意味を見ます。

どうしてなのか、普通では考えも想像もできないこと。説明のつかないこと。
(デジタル大辞泉より)

もう一つ見てみます。

そうであることの原因がよくわからず、なぜだろうと考えさせられること。
(Oxford Languagesより)

これらの説明を読む限り、
原因が無いのではなく
「よく分からない、説明できない」
ことを不思議と言っています。

つまり、
「勝った時には勝った理由が不明だが
負けた時には負けた理由が明らかである」
という意味になります。

冒頭のフレーズの起源や意味については
以下のサイトが大変参考になりました。
ありがとうございます。

「リスクアセスメント」の原形は200年以上前に剣術書で語られていた
http://anshin-kyo.com/page20

こちらのサイトでは、
工場や工事現場などの労働環境における
リスクについて言及されています。
いわゆる安全工学という分野です。
勝ち・負けを「安全・事故」に置き換えて
リスクアセスメントを解説しています。

私は、これをプロジェクトにおける
「成功・失敗」と置き換えても
有効なのではないかと考えています。

労働環境がそうであるように
プロジェクトにも
事故や失敗につながるような要因が
ゴロゴロ転がっています。
ある意味で失敗して当り前の状況です。

ドライブで車を運転していても
ヒヤリハットに出くわします。
最終的に安全にドライブを終えても、
よくあれは事故にならなかったなと
不思議に思う場面がいくつもありました。
つまり、事故って当然の状況があり、
事故にならなかったからOKではなく、
ああいう場面は気を付けようと思うものです。

つまり、
プロジェクトが成功したからと言って
失敗が全くないということはあり得ず、
大きな問題にならなかっただけで
小さな失敗はいくつもあるはずです。
結果的にリカバリーできただけです。

その小さな失敗を教訓につなげなければ
次のプロジェクトで大きな問題に発展しかねません。
だからこそ、失敗した時だけでなく
成功した時にも反省する必要があるのです。
しっかりと「ふりかえり」活動を行い、
「どういう仕組みがあれば失敗を防げるか」
を考えておくことで、成功確率が高まり、
組織としての成長につながります。



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