これからのレコメンド機能が備えるべきもの

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

アメリカ大統領選挙の絡みで
SNSの在り方が問われています。
今回はSNSを含めたWebサービスの
私が日頃思っている不満について
書いてみたいと思います。

冒頭のSNSの在り方については
まだまだ賛否両論あります。
そもそも取り締まりが行われるべきでないという意見、
危険な発言やアカウントを削除するのは当然という立場もあれば、
ある勢力の危険な発言は見逃し、
逆の勢力の危険な発言だけ取り締まるという
ダブルスタンダードを指摘する声もあります。
取り締まるなら同じように取り締まるのが
フェアだということです。
これは新聞やテレビなどの既存メディアも同様で、
それについて触れると話が逸れるので今回は割愛します。

SNSでは、自分がフォローしている対象以外に
おすすめの投稿が表示されることがあります。
これが今日の本題です。

おすすめの情報や広告が表示されるというのは
何もSNSに限った話ではありません。
おそらく最初は
検索エンジンだったかと記憶していますが、
ショッピングサイト(ECサイト)や
動画投稿サイト、
ニュースサイトなどにも当てはまります。
こういうのをレコメンド機能と言います。
(英語だと recommender )

でも、私はこのレコメンド機能に不満を持っています。
これは嫌いという意味ではないです。
「表示した」という行為は何かしらの関心を示す
という前提が成立する限りにおいては問題がないと思います。
もちろんプライバシーの侵害として嫌がる人もいます。
それはそれです。

私が持っている不満は、
「表示した」という行為が必ずしも
私本人の関心に因るものではない
ということが見過ごされていることであり、
それを指摘する手段が設けられていないことです。
例えば、
自分は特に関心があるわけではないのだが
人に頼まれてサイトにアクセスする場合があります。
また、
すごく気に入っていた対象があったのだが、
ある日何某かをきっかけにして
急に嫌いになるということは
人間であれば普通にあり得ます。
でもサービス側・Webサイト側は
そういったユーザの心を判断できません。
だから、自分には不要な情報を
執拗におすすめしてくることがあります。

もちろん、自分が見たい情報と
サイト運営者が見せたい情報に
相違があるということはあるでしょう。
そして
前者よりも後者にウェイトが置かれている
ということはあるでしょう。
でもそれがサイトでの体験(UX)
の向上につながるでしょうか。
私はそうは思いません。
見たくもない情報をおすすめされたらうんざりしますし
そのサイトに対して良い思いを抱きません。

今や、そのようなレコメンド機能は
当たり前に搭載されています。
だから逆に、これからは、
自分の行動履歴について、
任意に削除する機能が備わっており、
イレギュラーなアクセスを除外したり、
気に入らなくなった興味の対象を外すことができれば、
不愉快な思いをする機会が減りますし、
より良い体験(UX)ひいてはサービスに対する
イメージ向上につながると確信します。
「忘れられる権利」とちょっと似ています。
GAFAでさえ、
全てがこのレベルに至っていません。
自社の都合が優先されているのでしょうか。
私はレコメンド機能の個人化
(パーソナライゼーション personalization)
の実装を望みますが、
レコメンド機能が民衆の分断を促進した
という論評もありますし、
レコメンド機能そのものの在り方が
問われるべきかもしれません。



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