リモートワークと出社のバランス

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

転職サービスのビズリーチが6月15日に求人に関するプレスリリースを出しました。

プレスリリースはこちら。

「勤務地を問わない新規求人数」がコロナ禍前と比べ11.3倍に上昇(2022/6/15 株式会社ビズリーチ)

そのプレスリリースによると、「勤務地を問わない新規の求人数」がコロナ禍以前と比較して10倍以上に増加したそうです。これだけ読むと、世の中の流れはフルリモートワークなのかと理解したくなりますが、身の回りでよく聞くのは、むしろ出社を要請する企業が増えているという話の方ですよね。実際、通勤電車も混雑してきましたし。例えばこのようなニュースがありました。

リモートワーク終了、出社に憤る女性 「サボってる人も視界に入る。無駄な世間話もしないといけない」(2022/6/9 キャリコネニュース)

アメリカのテスラCEO イーロン・マスク氏が、リモートワークを続ける社員は去ってもらうと通達したというニュースも流れましたね。(ただ、これについてはネットの記事が相次いで削除されているようなので、真偽のほどは分かりかねますが。)いずれにせよリモートワークをめぐっては悲喜こもごもといったところです。

「勤務地を問わない」ということは、どこで働いてもいいということですよね。つまり自宅以外であってもオンラインでつながりさえすれば、ワーケーションもOKという風に読み取れます。本当でしょうか。リモートワークOKという職場でも、「但し自宅に限る」という制約が付いているところが多いと感じています。なので、この調査対象も、良く良く掘り下げてみれば、在宅限定であるという可能性はあります。そこまではプレスリリースに書かれていませんが、本当に「勤務地を問わない」のかは個別に確認する必要はあろうかと思います。

この調査結果を読むときに注意したいのは、調査対象がビズリーチに掲載した求人のみであるということです。ビズリーチと言えば「ハイクラス転職」というキーワードでプロモーションしていますので、利用できる人はかなり限られているという噂は聞いたことがあります。となると、そういう一部の人に刺さるような求人を厳選しているはずです。

つまり、ハローワークなどとは求人の質が圧倒的に違うということが推測されます。これは良い悪いではなくて単純に違うということです。なので、このレポートが世の中の求人全体の傾向だと思わない方が良いのでしょう。また、コロナ禍以前との比較も、求人の絶対数であって、全体の求人数に対する該当求人数の割合の比較ではないという点も留意した方が良いと思います。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


あと、このプレスリリースの後半はビズリーチが独自に行ったアンケート調査の結果について書かれていまして、リモートワークについての3つの設問の回答を掲載しています。現在週1回以上リモートワークしている人がアンケートの対象者です。

設問の1つ目は、「今後もリモートワークを継続したいですか?」というもの。これは「継続したい」「どちらかと言えば継続したい」を合わせると95%もの人がリモートワークを継続したいと回答しています。一度リモートワークの快適さを味わってしまうと、100%出社するというのはなかなかの苦行です。ただ、勤務形態は会社の専権事項ですから、会社がリモートワークを廃止したら、我慢するか転職するしかないでしょう。

続いて設問の2つ目は、「リモートワークの頻度はどれくらいがいいですか?」というものです。これについては回答が割れていまして、週4日、または週5日以上と回答した人が約6割、週2~3日と回答した人が約4割となっています。これは人に依るでしょうか。私は今は出社とリモートが半々なんですが、このバランスがちょうどいいと感じています。ずっと出社もきついし、かといってずっとリモートも運動不足になったり刺激が足りなくて飽きてきそうです。

最後の設問は、「勤務地不問の求人なら会社の所在地に関わらず転職を検討しますか?」というもの。これは「検討する」「どちらかと言えば検討する」を合わせると85%が検討すると回答しています。職種にも因るとは思いますが、ITエンジニアの場合は、純粋な作業だったらリモートで充分こなせます。ソフトウェア会社ではコロナ禍以前から複数拠点にまたがってチームを組むことが割と普通に行われていましたし、コロナ禍に入ってからもリモートワークへの対応がスムーズな会社が多かったと感じています。

だからこそ出社するのであれば、以前みたいに、ただ何となく出社するとか、何かあった時のために出社するというのではなく、例えば「この打ち合わせのために出社します」とか、「この作業のために出社します」というように、目的をもって出社するようになっていますし、それが今後の働き方のスタンダードになっていく気がします。



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