残したいハンコ文化

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

このコロナ禍、特に緊急事態宣言下で
「Stay home」ということで
在宅によるリモートワークが推進されました。
エッセンシャルワークは別として
この時の対応は分かれましたよね。

もちろん、もう何年も前から
ペーパーレスの推進ということで
電子決裁(決済ではなく)の仕組みを
導入している企業もあります。
(実際に使っている会社の方は
幾分使いづらいと話していましたが)
そういう会社はすんなりと
在宅勤務にスイッチしたそうです。
一方で「ハンコを押すために出社する」
というケースも散見されました。

そんな中、私が疑問に思ったのは
ハンコによるワークフローを維持したまま
リモートワークに移行した事例を
聞いたことが無いということです。
メディアが取り上げなかったのか
実施した会社が無かったのか
分かりませんが、物理的には可能です。
(事例をご存じの方は教えてください)

事業所が各地に点在している会社の場合、
様々な書類をやり取りするのに
「社内便」という仕組みがあります。
そして、今までは社内便を使って
書類を各部門に回覧し、
ハンコをもらっていました。
つまり、元々リモートワークと
ハンコ文化は相反しないのです。

在宅でのリモートワークを推進する場合、
権限のある社員がハンコを預かり、
会社の費用で社内便を拡張して、
必要なハンコを持つ社員の自宅に
順次回送すれば良いということです。
実際、会社間で押印する場合は
(直接手渡しということもありますが)
書類を郵送しているケースが多いです。

それはコストも時間もかかるじゃないか
と言われるかもしれませんが、
それによってオフィスが縮小できれば
お釣りがくるのではないでしょうか。
また、未知の感染症が蔓延する中で
社員を出社させ危険に晒すのと
どちらが会社として適切な対応か
という話でもあると思います。
(それでも出社しなければいけないケースとしては
郵便物の受け取りがありますが…)

まあ、それは半分冗談だとしても、
9月に新内閣が発足して、
河野行革大臣によって
行政手続きにおける押印が見直され
流れが変わってきたなと感じます。
行政手続きで押印が不要になれば、
民間の取引でも押印が不要になるケースは多いと思います。

実印や銀行印は必要と考えますが
私も常々「認印」は意味ないよな
と思っていました。
今なら「百均」で誰でも買えますし、
実際よくある姓の認印を揃えているという
職場の話も聞いたことがあります。
宅配便の受け取りについては
ハンコどころかサインすら
求められないケースが増えました。
法的な根拠がないものは
ますます省略されていくでしょう。
形式だけの押印は不要と思います。

かといって、
全てのハンコがなくなれば良いとも思っていません。
仕事で使う(クライアント先に置いておく)本に
個人の角印を押印していたこともありますし、
仕事とは関係ない文書であっても
署名に印鑑を添えるのもいいですね。
これは感じ方に個人差があろうと思いますが、
印鑑にはある種の「格好良さ」があります。
必要な場面が少なくなるほど、押印の1回1回に
心を込めるようになるのではなかと考えています。



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