ソフトバンクがWeWork Japan事業を継承:新時代のオフィス戦略

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

2月1日に、ソフトバンクとWeWork Japanが連名でプレスリリースを出しまして、ソフトバンクがWeWork Japanの事業を継承すると発表しました。

ソフトバンクがWeWork Japanの事業を承継(2024/2/1 ソフトバンク株式会社WeWork Japan 合同会社

WeWorkというと「お洒落なコワーキングスペース」とか「お洒落なレンタルオフィス」といったイメージがあると思いますが、昨年2023年の11月にアメリカ本社であるWeWork Inc.が連邦破産法第11条(CHAPTER11)の適用を申請したことは皆さんご存じかと思います。

私は契約したことはありませんが、取引先の何社かが入居していたので(今も入居しているかは分かりませんが)何度か打合せのために足を運んだことがあります。受付が面白く、確か事前にゲスト用の二次元コードを発行してもらって、それを受付用の端末に読み取らせて、その同じ端末で訪問者の顔写真を撮影すると、訪問先の担当者に通知が行くという仕組みです。

執務スペースはガラス張りで、少なくともそこに誰がいるかは分かってしまいます。もちろんそれが狙いでもあり、会社間のコレボレーションを期待して入居しているという会社は多いのではないかと思います。会議室もお洒落で大型のモニターやスピーカーマイクなどWeb会議の設備も整っています。創業者が「WeWorkは不動産業ではなくIT企業だ」と言ってたという話もありますが、言いたいことは分からなくもないです。

私が一番気に入ったのは会議室に設置されているホワイトボードです。いわゆるホワイトボードではなくて白い板の上にガラスあるいはアクリルの板が重ねてあって、マーカーで書きやすいし消しやすいという特徴がありました。ホワイトボードって劣化してくると消えにくくなったりするのですが、その辺りがどうなっていくのかなというのは気になりますね。

そういったお洒落で高機能なファシリティが揃っているためというのもありますが、世界中の都市の結構いい場所にあるんですよね。なので、かなりの資金調達もしたということも知られている一方、以前から赤字が垂れ流しだったという噂がありました。本社が破産申請し、そして今回、日本法人も民事再生手続きへという流れを見ると、ただの噂ではなかったということなのでしょう。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


さて、せっかくですのでニューノーマル時代のオフィスについて考えてみたいと思います。東京都が毎月、都内のテレワーク実施率をプレスリリースで発表しています。現時点での最新情報は1月16日発表の統計ですが、12月は持ち直しているもののテレワーク実施率は順調に右肩下がりとなっています。

テレワーク実施率調査結果をお知らせします!12月の調査結果(2024/1/16 東京都産業労働局)

在宅ワークが当たり前にできる業種・職種の場合、わざわざオフィスに出社してまでしなければいけない仕事がほとんどないため、オフィスを縮小する企業が出てきています。一方で企業としてはコロナ禍で認めていた在宅ワークを認めない、あるいは割合を減らしているところも増えていると聞いていますが、それが統計にも表れていると言ってよいでしょう。

専門職の場合、特にITエンジニアの場合は「フルリモート」を希望する人が多いと聞いています。毎日終電で帰るくらいなら、同じ時間まで自宅で働いていた方が時間を有効に使えますし、私が今でもITエンジニアをやっていたらそうしていたと思います。

一方で一般職・総合職の場合は、もちろん在宅で事足りる事務作業も多いですが、人とのコミュニケーションが重要な職種の場合、日時を特定した上で集まって話した方が会社として効果的であるケースもあります。そういう時、会社から言われてしぶしぶ出社するくらいなら、自然と出社したくなるオフィスに出社できた方が嬉しいですよね。

在宅が当たり前だからオフィスにコストをかけないのではなく、在宅が当たり前だからこそ出社したくなるようなオフィス作りのためにコストをかけて欲しいものです。そこで働きたくなるオフィス、そこで過ごしたくなるオフィス、私もそういうオフィスで働きたいですね。


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