USB ゆっくり差すと2.0 素早く差すと3.0

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

今日は軽めの話題です。
2021年05月12日に「ねとらぼ」で配信されていた記事なんですが、
ちょっと面白かったのでご紹介したいと思います。

USBについては今更説明するまでもないと思いますが、Universal Serial Busの略で、今ではPCに限らずデジカメやスマートフォンなど様々な機器を接続するインタフェースです。
今主流なのは USB 3.0 という規格で、細かいことを言えば USB 3.1 とか USB 3.2 とかあるんですが、ここではまとめて USB 3.0 と言います。

このうちType-Aと呼ばれているコネクタの場合なんですが、USB 3.0 のデバイスは、USB 3.0 のポートにゆっくり差すと USB 2.0 のデバイスだと認識されて、素早く差すと USB 3.0 のデバイスだと認識されるという話です。
最初はまさかと思って記事を読んだのですが、読んでいくうちに納得しました。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2105/12/news162.html
「USB 3.0機器はゆっくり差すと2.0、素早く差すと3.0として認識される」って本当? →メーカー「本当です」

どうやらコネクタの構造に秘密があって、2段階になっているようです。
2段階というのは、コネクタの浅い部分に USB 2.0 の端子が配置されていて、コネクタの奥深い部分に USB 3.0 の端子が配置されているということです。
そうすると「ゆっくり差し込む」というのは、先に USB 2.0 の端子が接続されて、「これは USB 2.0 のデバイスだ」と認識されるということなんですね。ところが素早く差し込むと、USB 2.0 のデビスだと認識されるよりも前に USB 3.0 の端子が接続されることになるので、結果として USB 3.0 のデバイスだと認識されるという仕組みのようです。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


私はこれまで、てっきりデバイスに搭載されている回路の中でソフトウェア的にUSBのバージョンを識別しているのかと思っていました。まさか、こういう物理的な構造の違いで認識しているとは思いませんでした。
まあ、仕組みを知ってしまえば何てことない話ではあるのですが。

ただ、そうすると気になるのが、USB4 とか 5 ってバージョンが上がっていったらどうするのかということです。さすがに3段階の構造にするというのは無理があると思いますし、万が一実現できたとしても、今後バージョンが上がるたびに物理的な階層を増やすのは現実的ではないですよね。

そのような心配をしていたら、USB4 からは Type-C のコネクタで接続する前提なのだとか。それであれば、物理的な構造を心配する必要もなさそうですね。
なんでも USB4 というのは Thunderbolt 3 と互換性があり、(Thunderbolt は Macintosh を使っている方であればお馴染みだと思いますが、)その Thunderbolt 3 はコネクタとして USB Type-C を採用しているのだそうです。だから、USB4 で Thunderbolt 3 との互換性を持たせるというのは割と自然な感じがします。

そもそも、USBはコネクタの形状が沢山ありすぎます。昔はパソコンでは Type-A が主流でしたが、私が以前使ってたプリンタは Type-B で接続するものでした。ところがデジカメを購入したら「ミニUSB」でしたし、スマートフォンを買えば「マイクロUSB」が搭載されていて、その時点で混乱していたのに、そうこうしているうちに Type-C が登場しました。正直カオスです。後どれだけ増えるのだろう、Type-Z の次は何にするのかな?と、つい余計な心配をしてしまいます。

ただ、USB 3.0 では既に「ミニUSB」は廃止されており、「マイクロUSB」が残ったようです。そして嬉しいことに(?)USB4 では Type-C に一本化されるようですね。もちろん、規格がそうなるというだけであって、古いデバイスを使い続ける限り、デバイスのポートの口に合わせてアダプタをかませる運用は残っていくだろうと思われます。

話を戻します。冒頭で紹介した記事を読んで、思い当たることがありまして、自宅の Windows PC に USB 3.0 の外付けディスクが2つ差してあるんですけど、片方は「USB 3.0 に接続されています」というメッセージが出ているのに、もう片方は「USB 3.0 に接続するとさらに高速で実行できます」というメッセージが表示されているのです。後者はおそらく USB 2.0 で接続されているからそういうメッセージが出ているのだと思います。
この記事を読んでこのことを思い出して、今までにないくらい素早く差し込んでみました。残念ながらそれでも解消されませんでした。以前、この不備に気付いた時、(不備と言えるほどの不備ではないかもしれませんが、)差すポートを入れ替えるということを試してみました。それでも解消されなかったので、今度こそ解消されるかもと思って期待したらぬか喜びでした。



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