管理することは監視することとは違う

ITコーディネータの吉田聖書よしだみふみです。

「管理」という仕事はよく誤解されているのではないか
と思うことがあります。
ラインの管理職だったり、
「ナントカ管理」と呼ばれる業務であったり、
ごく普通に使われるにもかかわらずです。

以前、複数のクライアント先で見かけたケースですが、
管理を任されるには若かったのか、
誰からも管理の仕事について教わることがなかったのか、
その下で働く人から煙たがれていたという状況がありました。
当時はその理由も良く見えていなかったのですが、
こういうことなのではないかなということが見えてきました。

おそらくですが、
冒頭に述べた通り「管理」という仕事に対する誤解が、
そのような事態を招いたのかなと思います。
みなさんは「管理」というと
どのようなイメージをお持ちでしょうか。

実は私もある頃までは誤解があったと思います。
それが「管理」という仕事の見えにくさと
関連していると考えています。

PDCAあるいはPDCAサイクルという名前で
良く知られているマネジメントの概念がありますが、
それはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の
頭文字をとった呼称であることはお馴染みですが、
部下の立場で仕事をしているとDとCはよく見えるけれど、
PとAは実際には行われていても実感として見えにくいものです。
ですので、見える部分だけを管理の仕事だ
と勘違いしてしまっても無理もないと言えなくもないです。

そうなると、どうなるか。

Pを示さずにDを指示して、
AのないCだけを行う
――つまり「監視」になってしまうということです。

誤解する理由の1つには
「管理」という言葉の曖昧さがあります。
英語で「管理」という言葉を調べてみると、
大きく「management」「administration」という経営や運営というグループと、
「control」「supervision」という支配や監督というグループがあります。

確かに後者の仕事もあるとは思いますが、
多くの組織で必要とされているのは前者の仕事ではないでしょうか。

マネジメントサイクルにはPDCA以外にもバリエーションがありますが、
いずれにせよそのサイクルを回すということが
管理という仕事に他ならないと今では理解しています。

管理という仕事は、別の言い方をすれば、
組織がうまく回るようにする
あるいは一緒に働いている人が
楽しく生き生きと仕事ができるようにすることだと思います。
ですから、思い通りに動かそうと監視ばかりしていると
チームはギスギスしてきます。


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