タスク管理定着への三大障害

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

前回、かんばんボードを使った
タスク管理について説明しました。
今回はタスク管理が定着を妨げる3大障害について
深掘りしたいと思います。

私が実際にやっていたやり方は、
本来のかんばんボードの使い方から
外れるのかもしれません。

ちゃんとしたプロジェクト計画もなく、
WBSやスケジュール表も無くて、
タスク管理も出来ていないという状況で、
自分のタスクはこなしていたんですが、
プロジェクト以外の業務、
特に飛び込みの依頼が多く、
メンバーが抱えているタスクも見えず、
いつもバタバタしていました。

先も見通せない状況が続いて
これはまずいなと思いましたが、
WBSを作っている余裕もないですし、
プロジェクトも後半だったので
やらなければならないことを洗い出して
かんばんボードで管理することを提案したのです。

ところが、かんばんボードを使うと決めて、
やり方も説明して、
毎日朝会をすることを決めました。
ところが定着するまでは苦労しました。
どんな障害があるのかを見てみましょう。

(1) タスクを洗い出しきれていない

かんばんボードではタスクを付箋紙に書きますが、
最初は各自が抱えているタスクを
付箋紙に書き出してもらうところからスタートします。

ところが、
必ずしも全てのタスクが書かれないことがあります。
理由はいろいろあるのですが、
プロジェクトに関係ない業務や
役職者なら役職に応じた会社としての業務だから
という理由があると思います。

ただ、リソースを投下する以上、
それだと効果が半減してしまいます。
個人として、チームとして
「どれだけのタスクを抱えているのか」
が見えないままだからです。

確かに一瞬で終わるようなタスクまで
書き出してたらキリがないですが、
少なくとも日付をまたぐようなタスクは、
書き出してもらってチーム内で共有すべきでしょう。

(2) 朝会がおろそかになる

毎日15分程度の
ショートミーティングを持つことは
どのような手法を採用しようとも
タスク管理には必要なことです。
それが始業直後であれば理想的です。
(さらに終業直前にもあると尚良し)
その日にやるべきタスクを
各自が意識することができるからです。

しかし、それまでそのような習慣を持っていないと
なかなか定着しないものです。
例えば朝一番で外での会議を入れる人がいるとします。
相手もいるのでやむを得ない場合もありますが、
そういうのを許してしまうと
朝会に対する意識が下がってしまいます。

朝会は一日のリズムを作る絶好のイベントですので、
朝一番の会議は避けるか、
朝会の後に入れるようにするなど
各自が意識をしたいものです。

(3) メンテナンスが行き届かない

これは、かんばんボードの更新が
おろそかになるということです。
付箋紙に書き出す粒度が粗過ぎるタスクとか
表現が不適切で内容がイメージできないタスク、
他には、どうなったら終わりなのかという
終了条件が不明瞭なタスクや
優先度の良く分からないタスクもあります。

今までに自分のタスクを
言葉で表現したことがない人にとっては
難しいことではあるのですが、
朝会で誰かがファシリテータをやって
粒度が大きすぎるタスクは分解し、
不明瞭な記述はどんどん改めていく
ということを粘り強くやる必要があります。

かんばんボードの欠点としては
付箋紙にはタスクの見出ししか
書くことができないということ。
なので
それだけで手を動かせるようになるには
ショートミーティングでのフォローが欠かせません。
あと、かんばんボードに集中してしまうと
全体感が見えなくなるので
付箋紙の隅にタスクの期限を書いておく
という工夫も出来れば良いですね。



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