プログラム開発者向けエディタAtomが年内で開発凍結と発表

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

GitHub, Inc. は6月8日にプログラム開発用のテキストエディタ Atom の開発を12月15日で凍結すると公式ブログで発表しました。GitHub, Inc. はサンフランシスコにあるそうなので、発表したのは日本時間では6月9日になるんですかね。私は正直驚きました。

公式ブログはこちら。

Sunsetting Atom
We are archiving Atom and all projects under the Atom organization for an official sunset on December 15, 2022.
(2022/6/8 GitHub公式ブログ)

Atom 公式サイト
https://atom.io/

Atomはプログラミングをしない人はあまり知らないかもしれませんが、プログラム開発に便利なテキストエディタです。いわゆる統合開発環境ではないので、コンパイルとかビルドは基本的にはできないんですけれども、HTMLとかスクリプト言語で開発する分には全く充分です。スクリプト以外のC言語やJava言語にも対応しています。

もちろんエディタですので編集できない言語なんて無いんですが、言語が対応しているとシンタックスハイライトと言って、特定のキーワード(予約語)を太字にしたり色を付けて表示する機能が使えます。その機能があるとソースコードが見やすくなるので開発には欠かせないものとなっています。

実は私はAtomを使ってバリバリ開発したことはありません。というのも私はずっとEclipseを使っていて慣れていましたので、わざわざ乗り換えるほどのインセンティブが無かったというのが正直なところです。ですが、私がコードを書かずに設計を担当するようになると、コードを書く若い人達の間ではAtomとかVisual Studio CodeとかSublime Textを使う人が多くなっていました。まあ、時代というかトレンドなのでしょう。

ところで割と最近、あるプロジェクトに参画するエンジニア向けに、コード編集環境の構築手順書を作って提供したことがあります。プロジェクトで定めた品質基準を満たすための機能を使うというところがポイントなのですが、私は最初Visual Studio Codeだけを対象として手順を書いていました。しかし、エディタとしてAtomを使っているメンバーが半数くらいいたので、(実はその時Atomの存在を初めて知ったんですけれども)Atomで環境を構築する手順も追加したんですね。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


そういう背景もあって、私はあまり使っていなかったけれども、使っている人がそれなりにいたAtom。その開発が半年後に終了してしまうというのは何とも驚きです。事実としてこの数年間は大きなバージョンアップもなく非常に安定していたようです。良く言えば安定して枯れていたということでもありますし、悪く言えば利用者が減ってきたということでもあります。

GitHub, Inc.は今はマイクロソフトの子会社ですので、もしかしたらそういう事情もあって、マイクロソフトが開発するVisual Studio Codeに開発リソースを寄せたのかなと思いました。Visual Studio Codeはマイクロソフトお馴染みの統合開発環境であるVisual Studioから、エディタ部分を抜き出したものというイメージですが、Visual Studio本体と違って軽くて使いやすいので人気があるのだと思います。

今現在Atomをメインに使っているエンジニアの方には気の毒な話ではありますけれども、今後ますますVisual Studio Codeの利用者が増えていくのではないかと推測されます。



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