プロジェクトオーガナイザの吉田聖書です。
去る7月11日から13日まで、東京ビッグサイトでDX EXPOという、ITソリューションの展示会が開催されまして、コロナ禍になってそういう展示会には行ってなかったんですけれども、久しぶりに私も参加してきましたので簡単にレポートしようと思います。
DX EXPO 2023【夏】公式サイト
https://www.bizcrew.jp/expo/2023-dx-smr-tokyo
私が訪問したのは11日(火)で、外は暑かったですね。滞在時間は3時間ほど。事前に訪問すると決めていた企業のブースにはすべて立寄ることができました。コロナ禍以前の展示会と違うなと思ったのは、出展する企業のビデオコンテンツを事前に視聴できるようになっていたという点です。まあそういうコンテンツを用意するかどうかはイベントによって違うと思うんですけれども、今回はそれがあったので、話を聞いてみたい企業の目星を付けることができました。
それがなければ、何百社とある出展企業のリストだけ見て、どこを訪問したいかを決めるのは難しいと思います。しかも今回のDX EXPOは6つの分野に分かれていまして、さらにその中でもカテゴリーごとにビデオコンテンツが分かれていました。なので、1本のビデオコンテンツでも5~6社(各社15分程度)で、最初からある程度カテゴリを絞っていけば、準備はそれほど大変ではありませんでした。
ITソリューションの展示会に行く目的は人それぞれだと思いますが、私の場合はITコーディネータであり、クライアントに対して最適なソリューションを提案する立場なので、提案の引き出しを増やす目的で参加しました。とはいえ架空の課題を設定しても意味が無いので、過去に私が実査に関与したことのある企業を想定して、そこで実際にあった課題を解決するソリューションを探しました。(もしかしたら想定した企業から、今後お仕事をいただける可能性もあるかもしれませんし。)
事前のビデオコンテンツの視聴では何となくこうかなと思っていたことも、実際に話を聞いてみると、思ってたより良かったとか、思ってたほどではなかったというのが良く理解できます。実際の画面を見せてもらえたり、簡単なデモをやってもらえたりするのでイメージが湧きました。演劇もプロモーションビデオだけ見るのと実際に劇場に足を運ぶのとでは全然違いますよね。
訪問企業数が3時間で5~6社というのが多いのか少ないのか分かりませんけれども、1社あたり具体的な話ができましたし、かなり根掘り葉掘り聞いたので、結果的に無駄な時間はそれほど無かったかと思います。
※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。
展示会で何をやるかですが、ソリューションを探している人の多くは、単に見て回るだけではなくFit&Gapをやっていると思います。同じ分野であってもソリューションは山のようにあって、表面上は同じように見えても、提供している企業のバックグラウンドによって強みも異なっています。強みのソリューションに対してはリソースを割いているけれども、近隣のカテゴリーに派生したソリューションに対してはそこまででもないという製品もあります。
Fit&Gapをしているとどういうことが分かるかというと、例えば、そのソリューションに備わっている機能のうち、自社はその一部しか必要としていないということがあります。しかも、そのソリューションのメインではない方の機能しか使わないというケースもあります。小さい子供がお子様ランチを頼んだんだけど、付いてくるおもちゃが欲しかったんですというパターンですね。このパターンは機能を限定する代わりに料金が安くなるのであれば検討の対象になります。
もう一つの例は、そのソリューションで自社が必要としていることの一部は実現できるけど、すべてを満たせるわけではないというケースですね。旅行券が当たったと思いきや、用意されているのは宿だけで、往復のチケットは自分で用意してくださいと言われるパターンです。残念ながらそういう製品は提案の検討から外れてしまいます。将来的に機能が拡張されてようやく検討の俎上に上ってくると思います。
パッケージ製品を選定するのはそこそこ時間もかかるし骨が折れます。表面的に見て良さそうだと思っても、実際に導入する時になると「こういうことができない」ということが後から分かったりすることもあります。私が特に気にしているのはデータ連携ですね。手動なのか自動なのかは最低限押さえたい所ですし、そもそもデータ連携できるのかというところも重要です。二重管理は避けたいですしね。
どんなソリューションを導入するとしても重要になってくるのはデータ設計なんだなということを今回改めて感じました。業務が明確に決まっていないとデータ設計はできないので、業務が固まるまでは、表計算ソフトのように何でも入る箱でとりあえず管理を始めてしまうということがあります。それはやむを得ない部分もありますが、ビジネスが成長していってちゃんとしたソリューションを導入するのであれば、どこかのタイミングできちんとデータ設計をする必要があります。
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