Gmailが本気のSPAM対策

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

アメリカ現地時間の10月3日に、Google社が公式ブログに記事を投稿しまして、2024年からGmailのSPAM対策を強化すると発表しました。

New Gmail protections for a safer, less spammy inbox(2023/10/3 Google Blog)

具体的な対策は次の3点ですが、前提として1日に5,000件を超えるメールをGmailアドレスに送信する送信元が対象です。

1. メールの送信元を認証する:

DKIM(DomainKeys Identified Mail)の設定が必須となるようです。これはある意味当然かと思いますが、まだ対応できていないメールサービスもあります。弊社のメールサーバーもSPFは設定しましたが、DKIMはまだ設定できていません。それから、会社ではなく私が個人で使っているプロバイダーのメールアドレスも、実はまだDKIMに対応できていないようです。もっとも、この対策は大量のメール送信に対するものなので、個人で単発でGmailアドレスに送るような場合はあまり気にする必要はないのかもしれません。

DKIM を使用してなりすましと迷惑メールを防止する
(Google Workspace管理者ヘルプ)

2. ワンクリックでオプトアウトできるURLの記載を必須化する:

日本でも2002年に「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」という法律ができまして、広告宣伝メールを送信する場合には受信拒否を通知する手段について記載しなければいけないという要件が出来ました。

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(総務省)

今回のGoogleの対策ではさらに一歩進んで、ワンクリックで受信拒否できるURLを記載しなければ受信者に届かないようにするということのようです。具体的にどうやってそのリンクがあることを判定するのか不明ですが、オプトアウト手続きのサイトへのリンクではダメで、本当にそのクリックで受信拒否できなければいけないようです。

本当のSPAM業者が本当にオプトアウトできるリンクを記載するとは思えませんが(クリックしてもオプトアウトできないようなリンクを記載するのではないかと思いますが)、少なくとも記載がなければ相手に届かないので、何かしらの対策はせざるを得ないということです。

3. スパム判定率によるフィルタリングを実施:

これはGoogle社自らが業界初だと記載していますが、今既に導入されているSPAM判定ツールでSPAMだと判定される割合をフィルタリングの条件に追加するということのようです。これはいいですね。私が加入しているプロバイダにもぜひこのような対策をして欲しいと思います。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


弊社でも実は2019年まで月に1回メルマガを発行していましたが、最後の方は相手のメールサーバから弾かれる確率が20%を超えるようになっていました。メールサーバのIPアドレスがブラックリストに登録されて、解除の手続きをするといったこともありました。今はSNSがあるので、メルマガは割に合わないと思いますが、それでもSPAMは多いですよね。最近特に酷くなってませんか?

私はメールクライアントソフトで迷惑メールの判定を手動でメンテナンスしていますけれども、やってもやっても新たなパターンでSPAMがやってきます。もちろん今のプロバイダでもある程度はフィルタリングしてくれているんですけれども、不充分だなと感じます。この点についてはイタチごっこだという点は認識していますけれども、メールという古い仕組みを利用している限りはある程度やむを得ないのかなと思います。そういう意味で、メールという通信手段はやがて廃れる運命にあるかもしれません。



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