エンジニア白書2021に掲載された「よく使う言語」ランキング

プロジェクトオーガナイザの吉田聖書よしだみふみです。

「Qiita(キータ)」というITエンジニア向けの情報共有サイトの運営会社であるIncrements株式会社が、Qiitaのユーザーを対象に実施したアンケートに基づいて、「エンジニア白書2021」を作成し、7月27日に公開しました。

エンジニア白書2021
https://qiita.com/white_papers/2021

白書の構成はおよそ次のような構成です。まずは全体のサマリーがあって、次にアンケートに回答した人たちの属性ですね。ここから具体的な調査内容に入っていくのですが、1つ目が人気の開発言語やツール、そして2つ目がQiitaの利用状況、3つ目が働き方について。そして最後が(これも働き方につながってくるんですが)年収、転職や副業についてとなっています。


※ この記事は、先日公開した以下の音声コンテンツを基に編集したものです。


働き方についての調査結果も興味深いのですが、やはり個人的には人気の開発言語(プログラミング言語)についての調査結果が気になりました。先々月にもオランダの調査結果であるTIOBEインデックスをご紹介しましたが、TIOBEインデックスの方は、検索エンジンのヒット件数に基づいたある意味機械的なランキングでした。

ITエンジニアはどのプログラミング言語で勝負すべきか

今回のエンジニア白書では、アンケートに基づくランキングですので、個人的にはこちらの方が信憑性というか、よりリアルな意見が反映されているように感じます。

この中で最初に出てくるランキングが「よく使う言語」というものなんですが、第1位がJavaScript、第2位がPython…まあ普通かなと思います。面白いのが第3位にHTML、第5位にCSSが入ってることなんですね。あれ、HTMLとかCSSってプログラミング言語なのか?と思いました。実際、TIOBEインデックスでもその2つは選択肢に入っていませんでした。
ちなみに第4位はSQLで、これもプログラミング言語と呼べるのかと思ったのですが、SQLはTIOBEインデックスには含まれていました。

HTMLについてはマークアップ言語という言語なので、プログラミング言語ではないけど「開発言語」という言い方で、広い解釈をしているということなのでしょうか。別にこのランキングにケチをつけるつもりはないのですが、そういった言語が「よく使う言語」として上位に来るのはある意味当然だよなと思ったんですね。

その理由は、Webアプリケーションを構築する時、画面を実装するのにHTMLは必須だからです。HTMLを全く触らずに、HTMLの知識を全く使わないで画面を実装するということはほぼないと思います。そして画面のデザインをするにはCSSは必要ですし、画面の動的制御を行うためにはJavaScriptほぼ一択だからです。同様に、リレーショナルデータベースにアクセスするには、SQLほぼ一択です。確かにORマッパーというものも存在し、SQLを知らなくてもデータベースへのアクセスはある程度可能ですが、細かいことを実現しようとするとSQLの知識なしに仕上げるのは難しいのではないかと思います。

これらに共通しているのは代替手段がほぼないということです。例えば、同じWebアプリケーションでも、サーバーサイドのプログラムを組むのにはJavaとかPHPとかRubyとか様々な選択肢があるのでスコアはばらけてしまいますが、クライアントサイドを実現する手段として選択肢がない場合は必然的にスコアが集中するので、順位は高くなる傾向にあるのではないかということです。そういうことを踏まえて、ランキングを見ていただきたいと思いました。



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